全日本F3選手権第15戦の決勝が8月27日、富士スピードウェイで行われ、#14パオロ・モンティン(スリーボンド)が今季2勝目を挙げた。
2位はポールシッターの#37中嶋一貴(トムス)。3位にはモンティンのチームメイト#12横溝直輝が入った。
午後4時30分、15周の決勝がスタートした。
ホールショットを奪ったのは2番手スタートの#36ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。
ポールの中嶋が2位につけ、オリベイラを激しく攻め立てる。その後方では、オープニングラップの100Rでモンティンが横溝を抜いて3位に上がり、上位2台を追う。
中嶋は2周目の1コーナーでオリベイラをアウトから抜きに掛かるが、オリベイラも一歩も引かない。中嶋は次のコカコーラコーナー(旧Aコーナー)でインに飛び込むが、行き場をなくして縁石に乗り上げ、アウト側のグラベルへ。アウト側で粘ったオリベイラも次の100Rにオーバースピードで突っ込む格好になり大きく後退。中嶋は4位、オリベイラは6位でコースに復帰した。これにより3番手を走っていたモンティンがトップに立った。
中嶋はこの周のホームストレートで前を走る横溝にインから並びかけ、1コーナーでこれを抜き去ると、トップのモンティンを猛然と追い詰めていく。
ストレートスピードに勝る中嶋ではあったが、対するモンティンはコーナー立ち上がりの加速に優れており、中嶋は何度もモンティンのテールに張り付くが、今ひとつ決め手を欠いたまま周回を重ねていく。一方のオリベイラは5周目の1コーナーで5位の#38池田大祐(トムス)を抜き去るが、4位横溝をなかなか抜くことが出来ないでいる。
モンティンと中嶋の攻防はファイナルラップまで続いていた。
15周目の1コーナー。「もうここしかない」とばかりにブレーキを遅らせてインに飛び込んだ中嶋ではあったが、モンティンは冷静にラインをクロスさせて抜き返す。中嶋は諦めずにモンティンのテールに食らいつき、ダンロップコーナーで最後のアタックを試みるも、ブレーキをロックさせてしまい、万事休す。どうにかコースには踏みとどまりモンティンを追うが、惜しくも0.6秒差で逃げ切られてしまった。
パオロ・モンティンの勝利は第9戦岡山に次ぐ今季2勝目だ。
次の第16戦は明日午後1時より、20周で戦われる。