Japanese F3

全日本F3第14戦美祢 決勝リポート ファイナルラップで大どんでん返し!中嶋一貴が連勝を飾る

050731_04  全日本F3選手権第14戦の決勝が7月31日、MINEサーキットで行われ、#37中嶋一貴(トムス)が前戦に引き続いて連勝を飾った。
 トップでチェッカーを受けたのは#36ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(トムス)だったが、最終ラップでの接触事故を危険行為とみなされ、タイム加算のペナルティを科されて順位を下げたため、2位フィニッシュの中嶋が繰り上がることとなった。
(観客動員数:25,000人)

 F3第14戦の決勝は、オープニングラップの3コーナーで多重クラッシュにより6台がコース上にストップするという波乱で幕を開けた。
 これは#5ジョニー・リードがスピンしてコースを塞いだために、行き場を失った後続が巻き込まれたものだった。このアクシデントにより、#11河内浩成、#19折目遼、#高崎保浩がリードとともにレースを終えたが、#38池田大祐、#50磯崎元彦らはコースに復帰し、周回遅れながら必死の追い上げを開始する。

 この周、トップでコントロールラインに戻ってきたのは、ポールシッターの#1ロベルト・ストレイト。1コーナーでオリベイラとの熾烈な先陣争いに打ち勝ち、懸命に逃げに掛かるが、オリベイラも執拗に追いすがり、テール トゥ ノーズの状態で周回を重ねていく。

 その後方では、#12横溝直樹と#10武藤英紀の3位争いが過熱してきた。5位には#14パオロ・モンティン。5番手スタートだった中嶋は順位を一つ落として帰ってくるが、3周目にモンティンをパス、4位武藤を追い上げていく。

 3位横溝を激しく追い立てていた武藤は、10周目のホームストレートで横溝のインに並びかけ、1コーナーで完全に抜き去った。抜かれた横溝はその後もペースが上がらず、5位中嶋にも追いつかれてしまう。
 中嶋は14周目の1コーナーで横溝のインに飛び込むが、横溝も簡単には譲らず、両者並走のまま2コーナー、バックストレッチ、3コーナーを抜けていき、漸く4コーナー立ち上がりで中嶋が前に出て決着をつけた。

 横溝と中嶋が熾烈なバトルを繰り広げている間に、3位武藤は24秒台を連発してトップ2台を追い上げていく。ついに14周目には2位オリベイラとの差も1秒を切り、ストレイト、オリベイラ、武藤の3台は完全に団子状態で互いの隙をうかがいながら周回を重ねるが、オリベイラ、武藤とも順位を上げるきっかけをつかめない。
 その3すくみの状態はレース終盤まで続き、ついにファイナルラップを迎えた。

 最初に動いたのはオリベイラ。29周目の最終コーナーで失速したストレイトのテールに張り付き、最後の1コーナーでアウトに並びかける。しかしストレイトも必死で抵抗し、バックストレートでトップを奪い返す。その後方からは武藤が両者の隙をうかがって右に左にラインを変えてついていく。
 そして3コーナー。
 ブレーキングでオリベイラに追突されたストレイトは、踏ん張りきれずにスピンを喫し、グラベルに向かって滑っていく。これにコースを塞がれたのが3位の武藤。こちらもストレイトを交わしきれずにグラベルにはまり、レースを終えてしまった。

 一人難を逃れたオリベイラはトップでチェッカーを受けるが、3コーナーでの接触を危険行為とみなされ、40秒加算のペナルティを科され、5位に脱落してしまった。
 これにより、武藤の4秒後ろを走行していて2位でチェッカーを受けた中嶋が繰り上がって優勝となり、前日の第13戦に続いて連勝を飾ることとなった。



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