D1 GRAND PRIX

D1:第6,7戦エビス 第6戦は古口美範が、第7戦は斎藤太吾が総合優勝!

 プロフェッショナルドリフト競技の最高峰「2011 グランツーリスモ D1 グランプリ第6・7戦エビスサーキット」は、8 月6 日(土)~8 月7 日(日)の2 日間、エビスサーキット南コース(福島県二本松市)で開催された。

 シリーズ第6戦、8月6日(土)に開催された単走ファイナルでは、ドライ路面を制した今村陽一(SGC.BOSS.withDUNLOP)が勝利し優勝。また追走ファイナルでは、再戦の末、川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS) が古口美範(KOGUCHI POWER)を破り、追走トーナメント優勝を果たしたが、単走5位・追走2位と確実にポイントを獲得した古口美範が総合優勝を飾った。

 翌日、8月7日(日)に開催されたシリーズ第7戦。単走ファイナルでは、進入スピードと美しい走行ラインで観客を沸かせた日比野哲也(Team UPGARAGE with DROO-P)が優勝。追走ファイナルでは、途中、雷雨のため競技中断となり路面コンディションも難しくなった中、今大会のためエビスサーキットで練習を重ねたという斎藤太吾(プレミアムジャパン with ダイゴ)が勝利し、そのまま総合優勝を飾った。

 第7 戦終了時のシリーズ総合順位は、斎藤が185ポイントをあげトップに立ち、続いて9.5ポイント差で今村が2 位となり、シリーズチャンピオンの争いは最終戦へと持ち越された。

 なお、観客数は8月6日(土)2,570 人、7日(日)は3,076 人だった。

【8月5日(金)天候:晴れ 路面:ドライ】
■予選

 コーナー数が多く難度が高いエビスサーキット。このコースで高得点を獲得するポイントは、最終コーナーから、審査席前へ飛び込む車の速度・角度・アクセルの開度だが、ポイントをクリアしても、コースラインを乱すドライバーが多かった。そのため結果的にミスが少ないドライバーが予選通過を果たした。

 その中で、最高得点を獲得したのは、高速でダイナミックな走行を披露した手塚強(GOODYEAR Racing B324R)。また久々の参戦となった西田ラビー(HEY MAN!!)が予選通過。フェデリコシェリフォ(Lo Sceriffo DK17 Team Orange)はシリーズ戦初の予選通過を果たした。

【8月6日(土)天候:晴れ 路面:ドライ】
■単走ファイナル

 予選1位通過の手塚強(GOODYEAR Racing B324R)がいい走りをみせるも、織戸学(MAX ORIDO D1 Project)が最終コーナーから1 コーナーまで猛烈なスピードでドリフトをつなげ、手塚の得点を上回った。続いてシード選手が登場すると、次々と高得点をマーク。

 シード1位の斎藤太吾(プレミアムジャパン with ダイゴ)が129 キロの高速スピードで豪快な走りをみせたが、きれいな走行ラインで安定した走りをみせた今村陽一(SGS.BOSS.with DUNLOP)が僅差で勝利し、単走ファイナルの優勝を果たした。

■追走トーナメント

d1_r06_01.gif  単走で好調だった織戸学は、走行中にドライブシャフトが折れるトラブルでクラッシュ。また、手塚強も自らのミスでベスト24敗退。さらに単走ファイナルで接戦だった、今村陽一と斎藤太吾もベスト8で敗退となり、この日ベスト4まで勝ち上がったのは、熊久保信重(YUKE'S チームオレンジ with BEAST EYE)、古口美範(KOGUCHI POWER)、高橋邦明 (GOODYEAR Racing with Kunny'z)、川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS)の4人となった。

 ここまで熊久保はミッションにトラブルを抱えたまま、相手のミスにも助けられて勝ち上がってきたが、熊久保vs古口の対戦では、熊久保がコース進入時にミスをし得点に結びつけることができず、古口が久しぶりに決勝に進出した。

 また高橋vs川畑の対戦は、決勝に勝ち進んだことがない高橋が、再戦まで持ち込むも、コースラインをはずす痛恨のミスをしたことにより川畑が決勝へ進んだ。

 決勝は、古口vs川畑の180SX対決。どちらも譲らない好勝負で再戦に突入。しかし後追いで古口がミスをし、川畑が勝利。追走ファイナルの優勝を決めた。

 尚、単走と追走のポイントを足した総合順位では、1位が古口美範、2位は高橋邦明、そして3位は、川畑真人となった。

古口美範選手コメント
 「昨日からの練習も納得できる走りができていなかったが、周囲からコーナーの出方など走り についてアドバイスをいただき、やっと形になり今日の総合優勝という結果になったと思う。ス ポンサー様、支えて下さっている方々に感謝の気持ちでいっぱいです。」
~D1GP シリーズ第7戦~
【8月6日(土)天候:晴れ/雨 路面:ドライ/ウェット】
■予選

 ドライで始まった予選。最初のグループ走行中に、雨が降りはじめ一時中断したが、すぐに雨が上がり路面が乾きはじめた。後半のグループは、濡れたところと乾いたところが混在する非常に難しいコンディションとなった。

 結果的にほとんどの選手が1本目のドライ路面での走行がベストスコアとなり、予選通過に繋がったが、トップ通過を果たしたのはウエット路面の状態で、指定されたラインを確実にトレースするマシンコントロールができた西田ラビー(HEY MAN!!)だった。

【8月7日(日)天候:晴れ/雨 路面:ドライ/ウェット】
■単走ファイナル

 参加車両24 台中14 台が、99 点台の得点を出すレベルの高い単走ファイナルとなった。Aグループから登場した日比野哲也(Team UPGARAGE with DROO-P)は最終コーナーを高速で飛び出し、さらに速度を維持しつつ美しい走行ラインで走り抜け、審査員のうち2人から100 点をつけられ最高得点をマークしトップに立った。

 その後走行したシード選手も99 点台後半を次々と叩き出した。斎藤太吾(プレミアムジャパンwith ダイゴ)は豪快な走りで白煙をあげ観客を沸かせたが、日比野の得点にはわずかに及ばず、単走ファイナルの優勝は日比野哲也となった。

 またシリーズ単走ランキングでは斎藤が1位を獲得し、その結果2位以下に26ポイントの差をつけ最終戦に向けて好位置につけた。

■追走トーナメント

d1_r07_01.jpg  小雨が降る中で、スタートした追走トーナメント。途中雷雨による中断をはさみ競技が再開されたが、路面はドライとウェットが混在し難しいコンディション下で行われた。

 ベスト4に残ったのは、斎藤太吾、末永正雄(M7RE 雨宮SGC with TOYO TIRES D1RX8)、今村陽一(SGC.BOSS.with DUNLOP)、古口美範(KOGUCHI POWER)の4 人。

 マシンのフラつきや走行ラインのズレを起こしやすい状況下で、準決勝では斎藤が末永を、今村が古口を倒し、決勝進出を決めた。

 決勝では、これで11 回目の対戦となる斎藤vs今村の戦い。この時、路面はほぼドライになっていた。1本目、斎藤の進入スピードに合わせ、勝負に出た今村だったが、マシンコントロールができず、ピットウォールに接触。そのままコース上でストップし走行不能となった。

 これにより斎藤太吾の優勝が決まった。

 単走と追走のポイントを足した総合順位でも斎藤が185ポイントをあげトップに立ち、9.5ポイント差で今村は2 位につけ、シリーズチャンピオンの争いは最終戦へと持ち越された。

■斎藤太吾選手コメント
 「今大会のために、エビスサーキットに練習に通っていた。ハードウェットのときも走行していた ので、今日のウェット路面だったらいける!と確信して走行した。結果、優勝となりとても嬉しい。 最終戦富士は得意なコースなので、単走も追走も決めて、シリーズチャンピオンを獲りにいきたい と思う。
Text & Photo: D1 コーポレーション


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