磐石の走りで今季5回目のポールポジションを獲得したライアン。(Photo:Motorsports@nifty)
2004年全日本フォーミュラ・ニッポン選手権第9戦(最終戦)は6日、鈴鹿サーキットで予選・スペシャルステージを行い、リチャード・ライアン(DoCoMo TEAM DANDELION RACING)ががポールポジションを獲得した。2位にはブノワ・トレルイエ(mobilecast TEAM IMPUL)、3位には小暮卓史(PIAA NAKAJIMA RACING)が入った。
鈴鹿サーキットは午後になっても好天に恵まれ、この季節にしては暖かい気候のなかスペシャルステージ(SS)を迎えた。
SSは、午前中の予選の10位から順に1位まで1台づつ2周の計測によって争われる。
トップでSSに臨むのは、チャンピンを狙う予選10位の井出有治。ピットからスタートし1周をまわってタイムアタック。1周目、タイヤを暖めるためかゆっくりコースを回ってタイムは、1'55.096、計測2周目にかける。2周目、各コーナー無難にまとめてタイムは1'45.888。自身1回目の予選タイムを上回わり、このタイムが以後アタックするドライバーの基準タイムとなった。
2番手に登場は金石年弘。金石も1周目はアタックしない。2周目からアタック開始。各セクターで井出のタイムに及ばない。タイムは1'46.252。
3番手はかつての予選番長、土屋武士。計測1周目から全開だ。セクター1で井出のタイムを上回った。各セクターでも速い。1'45.529。計測2周目には東コースをショートカットしてピットに入ってきた。この時点でのトップに立った。
4番手登場は本山哲。本山も計測1周目はウオームアップに充て、ゆっくりとコースを周回、2周目からアタック。S字でマシンが暴れてセクター1では土屋に遅れるが、セクター2で彼を上回ってきた。スプーンとシケイン進入でリアが流れるがマシンをねじ伏せ、タイムは1'45.468。渾身のアタックでトップに立った。
5番手登場はポイントリーダー、アンドレ・ロッテラー。チャンピオンに向けてタイムアタックに臨む。計測1周目は捨て、2周目からのアタックにかける。セクター1で本山を上回わり、セクター2でも速い。しかしセクター3で遅れた。タイムは1'45.613。まだ5名のドライバーが控えているこの時点での3位はチャンピオンシップに向けて暗雲か。
6番手は暴れん坊、ブノワ・トレルイエ。やはり計測1周目は捨て、2周目からアタック。セクター1で本山を上回った。マシンをねじ伏せ、セクター2でもセクター3でも速い! 1'45.205。ついにこの時点でのトップに立った。
7番手は開幕戦鈴鹿のウイナー、小暮卓史。計測1周目は軽く流し、2周目からタイムアタック。セクター1~3ともトレルイエを上回るが、マシン後方から白煙が。エンジントラブルか? セクター4で失速するもタイムは1'45.267。この時点での2位に食い込んだ。
残りあと3名、8番手登場は脇阪寿一。計測1周目から全開だ。セクター1で若干遅れる。しかしデグナーでコースアウト。アタックを取りやめ、計測2周目にかける。しかし、セクター1、2ともトレルイエに届かない。タイムは、1'45.505。この時点での4位。
9番手登場は、ベテラン服部尚貴。1周目は捨て2周目からアタック開始。セクター1、2でトレルイエを若干上回った。しかしセクター3で遅れる。タイムは1'45.484。この時点での4位まで落ちてしまった。
最後に登場は暫定ポールポジションのリチャード・ライアン。やはり計測2周目からアタック。セクター1で0.088秒トレルイエを上回った。セクター2で0.272秒、セクター3で0.266秒トレルイエを上回り、最後のシケインへ。タイムは1'45.038。SSでもトップに立ちポールポジションを確定した。
結局SSの順位は、1位リチャード・ライアン、2位ブノワトレルイエ、3位小暮卓史、4位本山哲、5位服部尚貴、6位脇坂寿一、7位土屋武士、8位アンドレ・ロッテラー、9位井出有治、10位金石年弘。チャンピオンを狙うロッテラーが8位、井出が9位とこの2人にとっては厳しいポジションとなった。
2004年11月6日 鈴鹿サーキット(三重県) SS 天候:晴れ/コース:ドライ
Fニッポン -RIJ- (2004/11/06) Qualfying Session #2 Weather:Fine Course:Dry 2004 Fomula Nippon Round 9 鈴鹿サーキット 5.807km |
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P | No | Driver | Team | Time | Delay | Gap | km/h | |
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1 | 40 | リチャード・ライアン | DoCoMo TEAM DANDELION RACING | 1'45.038 | - | - | 199.03 | |
2 | 19 | ブノワ・トレルイエ | mobilecast TEAM IMPUL | 1'45.205 | 0.167 | 0.167 | 198.71 | |
3 | 32 | 小暮 卓史 | PIAA NAKAJIMA RACING | 1'45.267 | 0.229 | 0.062 | 198.59 | |
4 | 1 | 本山 哲 | TEAM ADiRECT 5ZIGEN | 1'45.468 | 0.430 | 0.201 | 198.21 | |
5 | 41 | 服部 尚貴 | DoCoMo TEAM DANDELION RACING | 1'45.484 | 0.446 | 0.016 | 198.18 | |
6 | 7 | 脇阪 寿一 | Team LeMans | 1'45.505 | 0.467 | 0.021 | 198.14 | |
7 | 8 | 土屋 武士 | Team LeMans | 1'45.529 | 0.491 | 0.024 | 198.10 | |
8 | 31 | アンドレ・ロッテラー | PIAA NAKAJIMA RACING | 1'45.613 | 0.575 | 0.084 | 197.94 | |
9 | 20 | 井出 有冶 | mobilecast TEAM IMPUL | 1'45.888 | 0.850 | 0.275 | 197.43 | |
10 | 2 | 金石 年弘 | TEAM ADiRECT 5ZIGEN | 1'46.252 | 1.214 | 0.364 | 196.75 | |
以上スペシャルステージ | ||||||||
11 | 25 | 片岡 龍也 | Team LeMans Spirit | 1'46.123 | 1.085 | - | 196.99 | |
12 | 4 | 立川 祐路 | Yellow Hat KONDO Racing Team | 1'46.457 | 1.419 | 0.334 | 196.37 | |
13 | 3 | 道上 龍 | Yellow Hat KONDO Racing Team | 1'46.476 | 1.438 | 0.019 | 196.34 | |
14 | 28 | 野田 英樹 | CARROZZERIA Team MOHN | 1'46.684 | 1.646 | 0.208 | 195.95 | |
15 | 12 | 影山 正美 | COSMO OIL RACING TEAM CERUMO | 1'46.833 | 1.795 | 0.149 | 195.68 | |
16 | 11 | 松田 次生 | COSMO OIL RACING TEAM CERUMO | 1'56.124 | 11.086 | 3.733 | 180.02 |
- シャーシーは全車Lola B351、エンジンは全車無限MF308、タイヤは全車BSです。
- コースレコード: 1'44.082