Formula Nippon

FN:第4戦岡山決勝 クインタレッリが念願の初勝利を達成。インギング参戦2年目の快挙!

全日本選手権フォーミュラニッポン第4戦の決勝が6月10日、岡山国際サーキットで行われ、ロニー・ クインタレッリ(BOSSインギング)が念願の初勝利を参戦2年目のチームとともに祝う結果となった。
(観客動員数19,700人)

午後2時30分、フォーメーションラップが開始され、68周の戦いの幕が切って落とされた。
ポールシッターの小暮卓史はスタートで出遅れ、2番手スタートのクインタレッリがトップで1コーナーへ。
小暮はブノワ・トレルイエ、松田次生のインパル勢2台をけん制しながら2番手に踏みとどまってオープニングラップを走り抜ける。

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ところがこの周のヘアピンで、アンドレ・ロッテラー、本山哲、荒聖治、井出有治らが絡む多重クラッシュが発生。 ロッテラーと井出がコース上でストップしてしまったため、これを排除するためにセーフティーカーが導入される。
ロッテラーに追突してフロントウィングを破損した本山はすぐにピットイン。荒もそれに続いてピットに戻り、本山の前でコースに復帰する。

このセーフティーカーランに乗じてピットストップを済ませたのが2番手の小暮だ。チームメイトのロイック・デュバルや、立川祐路、 ミハエル・クルム、吉本大樹らもここで給油とタイヤ交換を済ませてタイムロスを最小限に食い止めようと目論んだ。

しかし予定通りのスケジュールでピットストップを行ったクインタレッリ、トレルイエ、松田らに対し、 小暮のラップペースはなかなか上がらず、当初10秒足らずだったトップとの差は1周1秒近いペースで開いていき、 40秒以上にまで達してしまった。

44周終わりで2位のトレルイエがピットイン、難なく小暮の前でコースに戻った。
トップのクインタレッリと松田は45周終わりで同時にピットへ。
クインタレッリはトレルイエの前、松田はトレルイエの後ろでコースに復帰した。

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再三にわたって僚友トレルイエの背後を脅かし、2位浮上のチャンスを狙っていた松田だったが、 実はレース序盤からブレーキのフェードに悩まされており、これに対処するために時折ペースを落とさざるを得ない状況に追い込まれていた。
結局松田は着実に結果を残すことを選び、3位でレースを終えた。

2位のトレルイエも、クインタレッリの背後からトップ浮上のチャンスをうかがっていた。
しかし、この日のクインタレッリはまったくミスを犯さない完璧な走りでトレルイエに付け入る隙をまったく与えず、 68周を危なげなく走りきって自身初のフォーミュラニッポン優勝を成し遂げた。

この勝利は同時に、参戦2年目を迎えたばかりのチームインギングにとっても待ちに待った初勝利であり、 今年から監督に就任した由良拓也氏にとっては1992年鈴鹿での全日本F3000最終戦以来、 実に15年ぶりの国内トップフォーミュラ優勝でもあった。

フォーミュラニッポン第5戦はその鈴鹿で、7月8日に開催される。

Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum



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