SUPER GT

SGT:道上龍/中山友貴組(EPSON HSV-010)が4番手、伊沢拓也/山本尚貴組(RAYBRIG HSV-010)が5番手を獲得 (HONDA)

2011年7月30日(土)・予選/会場:スポーツランドSUGO(3.704km)/天候:曇りのち雨/気温:23℃(14:30現在)/路面温度:24℃(14:30現在)/コースコンディション:ドライのちウエット

7月30日(土)、宮城県仙台市近郊のスポーツランドSUGOにおいて2011 オートバックス SUPER GT第4戦「SUGO GT 250km RACE」が開幕し、公式予選が行われました。

gt_r04_q_h_01.jpg  ここ数日来、繰り返し大雨警報が発令された東北地方は、この日も雨が強く降ったり止んだりするはっきりしない空模様となりました。

 高い旋回能力を誇るHSV-010 GTは、様々な速度域のコーナーが連続するスポーツランドSUGOを得意としており、昨年のSUGOラウンドではHSV-010 GTにとって初となる1-2フィニッシュ(優勝:金石年弘/塚越広大組、2位:小暮卓史/ロイック・デュバル組)を成し遂げています。また、本大会に先立つ第3戦マレーシア・セパンラウンドで今シーズン初優勝を果たしたことも、Honda陣営を活気づける1つの要因となっており、本大会でも優勝を含む好成績を挙げることが期待されています。

 8時25分に公式練習が始まった段階では、未明からの霧雨がまだ降り続いており、コースコンディションはウエット。このため、各車ともウエットタイヤを装着して走行に臨みました。

 1時間25分間にわたって行われた公式練習では、#32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)がHonda勢のトップタイムとなる1分28秒016を記録して3番手につけたほか、#1 ウイダー HSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)も1分28秒841で4番手となりました。以下、昨年のSUGOラウンドの覇者である#17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)が6番手、#100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)が14番手、#8 ARTA HSV-010(武藤英紀/小林崇志組)は15番手のタイムを記録しました。

 今回の予選は「スーパーラップ方式」が採用されました。この方式では、予選1回目でトップ10に入ったマシンが「スーパーラップ」と呼ばれる予選2回目に進出。「スーパーラップ」では1台ずつ順にタイムアタックを行い、このときのタイムをもとに決勝レースのスターティンググリッドを決めます。なお、11番手以下のマシンは、予選1回目の順位がそのまま決勝レースでのスターティンググリッドとなります。

 予選1回目の開始は12時25分。雨はすでに止んでおり、コースコンディションもほぼドライとなっていました。開始10分後には#17 KEIHIN HSV-010が1分17秒531でトップに立ったほか、#100 RAYBRIG HSV-010も3番手につけていましたが、このときはまだマシンの感触を確認している状況で、本格的なタイムアタックはセッションの終盤に行われると見られていました。

 ところが、セッション中盤にGT300クラスのマシンなどがスピン。コースアウトした車両を回収するため途中5分間の中断を挟むことになります。この間に雨が降り始めてコースコンディションは悪化し、この段階でのタイムアップは難しい状況となってしまいます。

 しかし、幸いにもセッション終盤になると路面はほぼ乾き、#100 RAYBRIG HSV-010は1分16秒840までタイムを詰めることに成功して2番手に浮上、Honda勢の最上位となりました。これに続いたのが1分17秒167で4番手につけた#32 EPSON HSV-010。さらに#17 KEIHIN HSV-010は1分17秒292で7番手につけ、以上3台がスーパーラップ進出を決めました。

 一方、#1 ウイダー HSV-010は10番手からわずか0.141秒差で11番手、#8 ARTA HSV-010は15番手となり、いずれもスーパーラップ進出はなりませんでした。

 スーパーラップは15時20分にスタート。このころには雨が本格的に降りだし、コース上は予選時とは全く異なり、完全なウエットコンディションとなりました。

 その中で、7番目にアタックした#32 EPSON HSV-010の道上選手が1分30秒625を記録して4番手に食い込んだほか、9番目にアタックした#100 RAYBRIG HSV-010も伊沢選手が強気の走りを展開して1分31秒037の5番手。4番目にアタックした#17 KEIHIN HSV-010は金石選手が1分32秒515を記録し、7番グリッドから明日の決勝レースに臨むこととなりました。

コメント
瀧敬之介|Honda GTプロジェクトリーダー
 「今日はいろいろな意味で雨にほん弄されてしまいました。中でも#1 ウイダー HSV-010はコンディションの変化に振り回されて流れに乗りきれず、本来の実力を発揮できませんでした。予選15番手となった#8 ARTA HSV-010も実力どおりの結果とは言えません。そうした中、#32 EPSON HSV-010の道上選手、それに#100 RAYBRIG HSV-010を駆った伊沢選手の奮闘が印象に残りました。昨年からダンロップ・タイヤの開発に深く関わっている道上選手は、タイヤの性能をフルに引き出し、Honda勢で最上位の予選結果を残してくれました。伊沢選手のアタックは気迫に満ちたもので、ブリヂストン・タイヤを履くHSV-010 GTとしてはトップのタイムを記録しています。#17 KEIHIN HSV-010も仕上がりは順調ですが、Honda勢でもっとも重い50kgのハンディウエイトに苦しめられる形となりました。明日の決勝レースはドライコンディションになる見通しですが、ウエットコンディションを得意とするマシンがスターティンググリッドの上位を占めているので、荒れた展開となることが予想されます。そうした中、5台のHSV-010 GTが粘り強く戦い、上位入賞を果たしてくれることを期待しています」
道上龍選手(4番手 #32 EPSON HSV-010)
 「朝から雨が降っていたのに、予選走行中にはドライコンディションになるなど、非常に難しいコースコンディションでした。ただ、今回の試合に入る前に様々なテストを行って調整したことで、ドライ、ウエットともに今まで以上のパフォーマンスを発揮できたのではないかと、手応えを感じています。トップを狙っていたので、予選4番手という結果は満足していませんが、昨年もSUGOでの大会をきっかけに上位に食い込む成績を残せるようになりましたし、過去に優勝したこともある好きなサーキットです。明日も天気が読めず、荒れるレース展開になるかと思いますが、優勝目指してがんばります」
伊沢拓也選手(5番手 #100 RAYBRIG HSV-010)
 「天候がコロコロと変わる不安定なコンディションで、朝の練習走行時は調子があまりよくなかったのですが、チームが非常によくがんばったおかげで、公式予選のときまでにしっかりと立て直すことができました。今回、"予選で速いところを見せたい"という強い思いがあったので、それを形に表すことができてよかったです。明日も難しいコースコンディションになるかと思いますが、調子はいいので、最後まで生き残っていい結果を残したいと思います」
Text & Photo: HONDA


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