前戦の富士から約1か月のインターバルを経て、決戦の舞台は秋の気配漂うツインリンク(TR)もてぎに移された。今シーズンはこのもてぎ戦を含めて残り3戦。今回の結果がタイトルの行方を大きく左右することは間違いのないところだ。
この週末、急に涼しくなった関東地方だが、北関東に位置するTRもてぎは尚更秋の気配が漂っている。予選日は早朝から快晴。予報によるとこの週末雨の心配はなさそうだ。
昨日金曜日に行われた専有走行では、#8大嶋和也(UOMO SUNOCO SF14)が唯一人1分34秒を切る1分33秒772をマーク。予選日の朝、9時40分から1時間行われたフリー走行では、これが当面のターゲットタイムとなった。
全車ミディアムタイヤを履いて走行をスタートし、順調に周回を重ねていたが、開始15分、ディフェンディングチャンピオン#1石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO INGING SF14)が最終コーナーでスピン。エンジンを止めコース上にストップしてしまったため、走行は一時中断となる。
再開後、30分を過ぎた頃からソフトタイヤに交換しアタックを開始するマシンが出始め、まずは#17塚越広大(REAL SF14)が昨日のトップタイムを上回る1分33秒170でトップに立った。
開始40分を過ぎ、#64ナレイン・カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING SF14)が1分33秒001、#65伊沢拓也(TCS NAKAJIMA RACING SF14)が1分32秒641と、ナカジマレーシングの2台が相次いでトップタイムをマーク。好調さをアピールした。
残り10分を切ってから、チャンピオンを争う#16山本尚貴(TEAM MUGEN SF14)、#3ニック・キャシディ(ORIENTALBIO KONDO SF14)、#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14)がソフトタイヤに交換してアタックするも、#3キャシディが1分32秒974で6番手に食い込むのがやっと。シリーズをリードするドライバー達は軒並み下位に沈み、午後の予選に向け不安を残すことになった。
最後の最後で貫録を見せたのは、コースレコード(昨年マークした1分31秒888)ホルダーの#5野尻智紀(DOCOMO DANDELION M5S SF14)。ソフトタイヤでの一発アタックで#65伊沢を上回る1分32秒476を叩き出し、もてぎに強いところを見せ走行を締めくくった。
Text: Shigeru KITAMICHIPhot: Motorsports Forum