全日本F3選手権第19最終戦はFIA WEC第4戦「富士6時間耐久レース」で決勝レースを行い、ポールポジションからスタートした坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が15周・27分6秒476で優勝、有終の美を飾った。
いよいよこのレースで今シーズンの全日本F3も最終第19戦となった。フォーメーションラップの始まる午前9時5分には、夜半から降り続いた雨も上がったが、路面はウェット。気温13度、路面温度15度と肌寒い中、1周を回って全車グリッドに付いた。
スタートでは「情けなかった」というポールポジションの坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が出遅れ、1コーナーでインから並びかけた予選2位の宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)がトップを奪う。坪井は予選3位の笹原右京(THREEBOND)を背後に従え、最終セクションでドッグファイト。笹原は坪井に並びかけるも坪井がこれを退け、オープニンググラップでは宮田、坪井、笹原の順で戻ってきた。
その後方では、ダンロップ立ち上がりで予選4位の片山義章(YTB F318)と予選6位の金丸悠(B-MAX RACING F3)が接触。片山はその場でリタイアし、金丸はピットに戻った。
2位の坪井はここから2秒弱あった宮田との差を詰め始める。5周目には0秒5差まで迫り、6周目のダンロップコーナーでインから宮田をパス、トップに立った。宮田は7周目の1コーナーでもインから笹原にパスされ3位に落ちた。
トップに立った坪井はそのまま笹原を引き離し15周を走って優勝、今季17勝目を飾った。笹原は2位に、宮田は3位に入った。
4位でレースを始めた阪口晴南(TODA FIGHTEX)は2周目にはチームメートの大湯都史樹(TODA FIGHTEX)に1コーナでパスされると、8周目には河野駿佑(HubAuto F318)にもパスされ、4位・大湯、5位・河野、6位・阪口の順でコールした。
Nクラスは予選総合14位のジェイク・パーソンズ(NODAレーシング)が総合12位で完走。クラス優勝を飾った。
このレースで今シーズンの全日本F3は全戦終了。坪井はシリーズ新記録の12連勝、年間最多勝17勝を達成。チームトムスも全戦優勝とシリーズを無双し、記録ずくめのシーズンとなった。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum