FIA-F4第6戦決勝が5月20日、三重県の鈴鹿サーキットで行われたが、4周目に1コーナーで発生したアクシデントによりレースはセーフティーカーランのまま制限時間を迎え、そのまま終了となった。優勝はポールポジションの#5角田裕毅(HFDP/SRS/コチラレ一シング)。これにより角田は第2戦からの連勝記録を5に伸ばしたことになる。
決勝レースは午前8時45分にスタート。予選2位の#1小高一斗(FTRSスカラシップF4)が#5角田をかわしてトップで1コーナーを通過。#5角田、#7大滝拓也(SRS/コチラレ一シング)が僅差で続く。
#5角田は3周目のシケインでアウトから並びかけたが、#1小高も一歩も引かずにそのまま最終コーナーを駈け下り、二人は並走状態のままホームストレートへ。これに#7大滝も加わって1コーナー手前では3ワイドになりかかったが、大滝はここで自重して後続の#6名取鉄平(HFDP/SRS/コチラレ一シング)を押さえにかかった。
トップ争いは3コーナーでようやく決着。ここで#5角田がトップを奪い返したが、その直後に後方でアクシデントが発生、セーフティーカーが導入されることになった。
アクシデントは8位を争っていた#10岩佐歩夢(Canastera・EMC・Rn-s)と#81菅波冬悟(OTG DL F110)が1コーナーで接触、そのすぐアウト側にいた#18岡本大地(ATEAM Buzz Racing F110)が巻き込まれて宙を舞い、スポンジバリアを飛び越えてフェンスに激突するという激しいものだった。
岡本に大きなけがは無かったものの、クルマの損傷は激しく、これの撤去や周辺のバリアや信号機の補修など、大掛かりな作業が必要な条項。このためセーフティーカーランを続ける間に規定の最大時間30分に達したため、9周をもってレースは終了となり、そのまま#5角田が今季5勝目を手にすることになった。#1小高は巻き返しの機会を得られず悔しい2位。そして#7大滝が今季初表彰台を獲得した。
インディペンデントカップは予選トップの#70久保宣夫(ロジスティックスサ一ビスHiguchi)がトラブルにより2周目にストップ。代わってトップに立った#2仲尾恵史(TCS Racing Team)が今季2勝目を手にすることになった。
次戦の舞台は今季2度目の富士スピードウェイ。8月4-5日決勝だ。
- 第6戦優勝(#5角田裕毅 HFDP/SRS/コチラレ一シング)
- スタートで出遅れてちょっと焦っちゃって。前日も1号車はペースが良かったので。でもパッシングした周はセクター1がうまくいって前があまり離れなかったので、「この周しかないな」と思い、うまく合わせていって抜かすことができました。そのあとはラッキーな部分もありましたが、自分のペースも悪くなかったので、残念な気持ちもあります。次は富士ですが、前回はかなり接戦で気が抜けないレースウィークになったので、そこをどう改善していくかを考えて、どんどん挑んでいきたいなと思います。
- 第6戦2位(#1小高一斗 FTRSスカラシップF4)
- 昨日課題だったスタートはうまくできたので良かったと思います。そのあとのペースがあまり良くなく、抜かれてしまいました。そのあとも盛り返そうとしていたんですが、(セーフティーカーが入ったため)そのまま終わってしまいました。なんとも言えない気持ちです。次の富士に関しては、前回クルマの面で負けている部分があったので難しいレースになるのかなと思います。対策をしっかり考えて臨みたいと思います。
- 第6戦3位(#7大滝拓也 SRS/コチラレ一シング)
- 予選の通りで終わったなという感じです。ただ角田選手が仕掛けに行った時に冷静に見ていられました。あそこで並びかけようとも思いましたが、角田選手はスリップが効いてたので1コーナーまでには負けたでしょうし、後ろから(名取)鉄平も来ていたので、ディフェンスに徹しました。あそこでポジションを守れたので、展開としては悪くなかったと思います。自分のペースは悪くなかったので、もしあのあともレースが続いていれば、仕掛けられたと思うし、自信もありました。次は少しインターバルが空きますが、流れは悪くないので、自信を持って臨みます。
- 第6戦インディペンデントカップ優勝(#2仲尾恵史 TCS Racing Team)
- 昨日の結果は残念でした。今日は今まで以上に注意して走りました。完璧だったと思います。久保選手はメカニカルトラブルだったのかなと思います。一度寄せられて危ない場面はありましたが、アクシデントとかではありません。次の富士大会は冷静に、ペナルティをもらうことのないように気をつけて頑張ります。
Photo: Motorsports Forum
Yosshinori OHNISHI