スーパー耐久シリーズ最終第6戦は15日、岡山国際サーキットでグループ2の決勝を行い、ST-4クラスでは松井孝允/坪井翔/蒲生尚弥組(TOM'S SPIRIT 86)が、ST-5クラスでは関豊/梅田剛/井尻薫組(DXLアラゴスタNOPROデミオSKY-D)が優勝した。
グループ2のスタートは午前8時35分より。未明から降った雨は小雨となりスタート直前にはほぼ上がったが、路面はフルウェット、セーフティーカー(SC)先導によりスタートが切られた。
SCは3周回ってピットイン。ポールシッターの坪井翔(TOM'S SPIRIT 86)はトップで1コーナーに進入。予選2位の小河諒(ENDLESS・ADVAN・86)は2位に付けるが4周目には同3位の吉本晶哉(ゴーゴーガレージTRACY 86 SSR ings)にかわされるとずるずると後退。
トップに立った坪井は2位以下を徐々に引き離しながら独走状態を築く。2位の吉本も3位以下とはギャップがあり単独走行。3位争いはたしろじゅん(SunOasis田中建築スズバン86)と中島佑弥(GLORY RACING A-ONE FN2)が順位を入れ替えながら激しいバトルを演じる。
再び降り出した雨の中、トップ坪井は45周を終わってピットイン。蒲生尚弥にドライバーチェンジすると46周目にはモスエスで停止した車両がありセーフティーカー(SC)が導入される。これを見て、47周終わりのSCラン中に蒲生から松井孝允にドライバーチェンジ。レースは51周目から再開し、これで2回のピット義務を果たして松井組はゴールを目指す。
67周目には2コーナーで接触車両があり再びSCが導入されるが、トップを走る小河から代わった高橋翼がピットインすると、再び松井がトップに浮上。71周目にレースが再開されると松井は2位との差を広げつつトップでゴール。松井孝允/坪井翔/蒲生尚弥組(TOM'S SPIRIT 86)が今シーズン5勝目を飾ることとなった。
2位には、浜野彰彦(ゴーゴーガレージTRACY 86 SSR ings)がピットレーン速度超過違反でドライビングスルーペナルティーを受けたため、野間一(GLORY RACING A-ONE FN2)が浮上。廣田築/中島佑弥/野間一組(GLORY RACING A-ONE FN2)がこのまま2位でゴールを迎えた。
3位争いは終盤熾烈を極めた。3位の堤優威(TC CORSE iRacing ROADSTER)と2スティント目ドライブの4位・小河諒(ENDLESS・ADVAN・86)がドッグファイト。最終ラップのストレートで小河が堤をわずか0秒036差でかわして、小河諒/高橋翼/花里祐弥組(ENDLESS・ADVAN・86)が3位に上がった。
ST-5クラスはポールシッター芝谷純三(THE BRIDE FIT)のリードで始まる。2位に上がった大塚隆一郎(odula MAZDA DEMIO 15MB)が徐々にその差を詰める展開となった。
しかし2度のセーフティーカーと2度のピットインを経て、芝谷純三/ススム・ナカムラ/カルロス本田組(THE BRIDE FIT)は後退。トップに立った橋本陸(odula MAZDA DEMIO 15MB)を2位に上がった井尻薫(DXLアラゴスタNOPROデミオSKY-D)が追う展開となる。
このガソリン対ディーゼルのデミオ同士の争いは終盤橋本をかわした井尻に軍配。関豊/梅田剛/井尻薫組(DXLアラゴスタNOPROデミオSKY-D)が前戦に続き2連勝を飾ることとなった。2位の橋本陸/大塚隆一郎/武地孝幸組(odula MAZDA DEMIO 15MB)は今季初表彰台。3位も初表彰台の中川亮/安井亮平組(YAMATO FIT)が入った。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Keiichiro TAKESHITA
Hiroyuki MINAMI