全日本F3選手権は1日、岡山県の岡山国際サーキットで開幕第1戦の決勝を行い、予選3位からスタートした高星明誠(B-MAX NDDP F3)が、スタートでトップに立つと後続を引き離し、25周・34分34秒084で優勝した。
フォーメーションラップの始まる午後1時25分にはサーキット上空には青空が広がり、風は冷たいもののおだやかな春の陽気となった。全18台(内Nクラス7台)が1周を回りスターティンググリッドに着いた。
フロントローの2人、ポールポジションのアレックス・パロウ(THREEBOND)と予選2位の宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F314)はスタートをミス。加速が伸びず、予選3位から高星明誠(B-MAX NDDP F3)が1コーナーアウトからパロウに並びかける。パロウは高星の先行を許すと2コーナーでも高星の背後に付けていた予選4位の坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)にもパスされ3位。さらに宮田にもも抜かれてオープニングラップでポールから4位までポジションを落としてしまう。
レース序盤、トップの4人、高星、坪井、宮田、パロウのは1秒前後の間隔で推移するが、10周目あたりから坪井のペースが鈍り、背後から宮田、パロウに攻められることとなる。
高星は2位以下の3台が競っていたため、悠々とレースをリード。25周を走って2位以下を4秒6離し、今シーズンの開幕戦を制した。
2位の坪井は3位宮田、4位パロウを従えて防戦一方だったが、抜きどころの無い岡山では宮田、パロウにも決め手がなくそのままの順位でゴールを迎えた。
5位の大津弘樹(TODA FIGHTEX)は、6位の阪口晴南(HFDP RACING F316)が7位片山義章(OIRC F315)と8位イェ・ホンリー(KRC with B-Max F315)への防戦一方だったため、終始単独走行。結局、大津、阪口、ホンリーの順でフィニッシュした。
Nクラスも上位2人、ポールポジションの霜野誠友(CMS AVANTECH F306)と予選2位の長谷川綾哉(Alb新潟第1ホテルSuger)がそろってスタートを失敗。予選3位のDRAGON(B-Max Racing F306)が難なくトップに立ち、2位には予選5位の久保田克昭(Planexスマカメ・F308)が、3位には予選4位の植田正幸(Rn山下製作所F308)が付けた。
スタート失敗で最後尾まで落ちた霜野はここから猛追。4周目には早くも植田をパスして3位に上がると、5周目には2位久保田もパス。さらにこの時点で9秒あったトップDRAGONとの差もみるみると縮め22周目には1秒3、23周目には0秒5と迫るもNクラスはラップダウンとなったため猛追もここまで。24周を走って優勝はDRAGON、霜野は2位でレースを終えることとなった。3位には11周目に久保田をパスした植田が入った。
第2戦決勝は明日2日、午前10時35分より18周で、第3戦決勝は午後3時10分より18周で争われる。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Formu