F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP (FIA-F4)

FIA-F4:第3,4戦富士 第3戦で3人が揃って入賞を果たす。見つけた課題を、今後に活かせば飛躍は必至! (Le Beausset)

 ル・ボーセモータースポーツが力を入れて挑むカテゴリーのひとつであるFIA-F4選手権が、5月3日(水・祝)、4日(木・祝)に富士スピードウエイ(静岡県)で開催された。

 ドライバーの川合孝汰、平木玲次、平木湧也の3人は、開幕戦での岡山大会で、予選、決勝でのシングルポジションでの順位を獲得。さらなる上位ポジションでの予選、そして決勝での上位独占と表彰台を目指し、国内最長となるホームストレートを有する富士スピードウエイでの戦いへと臨んだ。

予選 5月3日(水・祝)天候/晴れ コース状況/ドライ

 初日の専有走行はゲリラ豪雨、雹にも見舞われ、ウェットコンディションからのスタートとなり、その後セッションごと路面状態は回復していったとはいえ、完全に本戦を想定できる状況までには至らず。しかし、2日目からは一転して爽やかなコンディションとなり、天気の心配をせずにドライバーたちは周回を重ねていった。

 そして迎えた予選は、ゴールデンウィーク真っただ中ということもあって、いきなり3万4千人もの大観衆が見守る中、絶好のアタック日和となっていた。計測開始と同時にコースインし、当初は3人連なって走行していたが、川合だけはあえて間合いを保つように。結果的にはこれが功を奏して、最終ラップで8番手につけ、セカンドベストでも9番手につけたことから、決勝には2レースともにシングルグリッドから挑むこととなった。

 一方、湧也と玲次は集団の中で周回を重ねるも、完璧なスリップストリームを使うことができず、また、クリアラップを取ることができなかったこともあり、湧也は14番手と12番手、そして玲次は13番手と14番手と、ともに中団から決勝2レースに挑むことになった。

決勝第3戦 5月3日(水・祝)天候/晴れ コース状況/ドライ

 決勝レース第3戦では、それぞれスタートを決めるも、ポジションの違いで明暗を分けることとなってしまう。川合は1コーナー、ダンロップコーナーで相次いでブロックを避けようとしてポジションダウン。そういった混乱をうまく避けた、湧也と玲次は逆にポジションを上げる。1周目を終えると湧也、川合、玲次の順で8、9、10番手を走行。この中で湧也がやや逃げる格好となっていたが、6周目の13コーナーで先行車両のスピンがあり、接触は避けられたものの、その間に川合と玲次が背後に迫る。

 ここでもし、スリップストリームをうまく使ってペースアップできれば、前のクルマとの差を詰める絶好の機会となったが、その後にチームメイト同士のバトルが勃発。先行車両の脱落で、ひとつずつ順位を上げて川合、玲次、湧也の順となるも、6番手との差は大きく広がってしまう。湧也はその後2台の先行を許すも、うち1台は最終ラップに抜き返し、10位でフィニッシュ。川合は7位、玲次は8位となり、揃って入賞を果たした。

決勝第4戦 5月4日(木・祝)天候/晴れ コース状況/ドライ

 連日、天候に恵まれた影響もあって、2日目の富士には5万8千人もの集客があり、2日間のトータルでは10万人に、あと一歩と迫ることとなった。

 川合はまたしても好スタートを決めるも、1コーナーの進入で2台に挟まれる格好となり、アウトに逃げるも汚れたグリップの低い路面に乗ってオーバーラン。幸いポジションはキープでき、その後1台を抜いてオープニングラップを8番手で終える。湧也はスタートに出遅れるも、オープニングラップの混乱を回避できたことで、結果的にはひとつポジションアップの11番手に。玲次は16番手となる。

 2周目のダンロップコーナー。玲次が競り合いの中で、接触を避けようとコースアウトし、23番手に後退してしまう。その頃、川合と湧也は6番手を争う集団の中で、ポジションアップの機会を待っていた。4周目、先行車両の脱落で、まずはひとつずつポジションを上げ、6周目に湧也は9番手に浮上。逆に川合は11周目にひとつポジションを落とし、再びチームメイト同士が連なることとなる。このとき川合のリヤタイヤはグリップを失っており、抗うことを許されず14周目に湧也とポジションを入れ替える。

 その結果、湧也が8位、川合が9位でフィニッシュ。一方、玲次は1台ずつ着実に前を行く車両を抜き続け、終盤はきっちりとラップを刻んで15位でレースを終えることとなった。

第3大会はオートポリスを舞台に、興奮も冷めやらぬうちの2週間後に開催される。

チーム監督 坪松唯夫(Tadao Tsubomatsu)COMMENT
 3人とも、けして予選までの流れは良いとは感じなかったが、ふたつの決勝を進める中で、ドライバーもクルマも進化していった。上位陣との差は僅かではあるが、その差を埋めるためには予選一発の速さを改善する必要があり、そうすれば自ずと結果も違うものになってくるだろう。
Driver 川合孝汰(Kohta Kawaai)COMMENT
 予選は、うまくスリップストリームを使える場所を探して、最後の最後にベストタイムが出たので、その組み立ては良かったと思います。第3戦はスタートが良かったのに、直後の位置取りが悪いせいで、寄せられて行き場をなくしてポジションを落としてしまいました。それで直後にきた湧也と、チームメイト同士の争いをしている間に、前の集団から離されてしまいました。第4戦もスタートは決まり、集団の中でのレースになりましたが、決め手を作れずに終わってしまった感じです。タイムを落とさず、前に行けるような抜き方を考えなければいけない、というのが今後の課題です。
Driver 平木玲次(Reiji Hiraki)COMMENT
 予選は位置取りの悪さと、タイヤがベストな状態に一発のタイムが出せなかったことで、中団に沈んでしまいました。第3戦の決勝はスタート直後の混乱をうまく避けられて、中盤からはペースも上がってきたので前の集団にも追いつきそうだったんですが、無駄なバトルをしてしまって、チャンスを逃してしまったのは反省点です。第4戦のレースは序盤のダンロップコーナーで前車との接触をさけようと、やむ無くコースアウトしましたが、そこからうまくリカバリーしていきたかったんですが、その後もクラッシュに巻き込まれそうになったのを回避して、タイヤを汚してしまいました。今後は、予選をうまく一発で決めて、レースをしっかり組み立てて優勝争いしていきます。
Driver 平木湧也(Yuya Hiraki)COMMENT
 レースウィークを通じ、クルマのレベルを上げられたとは思うのですが、予選までに合わせ切れませんでした。でも、その後のセット変更がいい方向に進んで、最初の決勝ではどんどん順位を上げて行くことができたんですが、目の前のスピンを回避している間に、後ろの集団に追いつかれてしまいました。それがなければ前の集団を追いかけて抜けるパフォーマンスはあっただけに、すごく残念でした。第4戦のレースもセットをアジャストして臨み、常にプッシュし続けられて、レースもうまく組み立てられて、順位もひとつずつ確実に上げて行くことはできたと思います。いい流れは来つつあると思うので、次のレースこそチームメイト3台で優勝争いします。
Le Beausset Motorsports


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