SUPER GT

SGT:第1戦岡山公式予選 コースレコード続出の中、GT500は#37KeePer RC Fが2年連続ポール。GT300は大クラッシュから蘇った#25Vivac86MCが会心のポール。

4月9日に岡山国際サーキットで行われた2016オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の公式予選は両クラス揃ってコースレコードが続出する、一瞬も目が離せない展開となった。
その結果GT500クラスは昨年1’19.008を叩き出した平川亮が予選Q2で自らの記録を0.9秒近く上回る1’18.126を記録して、#37KeePer TOM’S RC F(ジェームス・ロシター/平川亮組)2年連続のポール獲得。
GT300クラスは先月の岡山テストで大クラッシュを喫した#25ViVac 86MC(土屋武士/松井孝允組)が昨年のレコードを1秒以上上回る1’25.586という圧倒的なタイムでポールポジションを獲得してみせた。

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公式予選は午後2時50分よりノックアウト方式で行われた。
天候は晴れ。コースはドライ。少し汗ばむ陽気の中でのセッションとなった。

予選Q1
GT500クラスは残り時間は9分を切ったところで佐々木大樹の#24フォーラムエンジニアリングGT-Rがコースインしたのを合図に各車がコースになだれ込む展開に。
ここでいきなり1’18.885とコースレコードをあっさり打ち破ったのが今季GT500初参戦の千代勝正(#46S Road MOLA GT-R)だった。
2番手には#1モチュールGT-Rを駆る松田次生も1’18.918を叩き出して続き、1’19.004のヘイッキ・コバライネン(#39デンソーサードRC F)が続き、上位3台が昨年のレコードを上回ってきた。
結局、GT500クラスはトップから1秒以内に13台がひしめく接戦となり、今季からハイブリッドシステムを外したホンダNSX勢が全滅という結果に。
9位に終わった#36auトムスRC F(伊藤大輔)ですらトップから僅か0.512秒差という有様だった。

GT300クラスは今季からスポーテイングレギュレーションに変更があり、従来は13台だったQ2進出枠が14代に緩和されたが、その上位14台全てがトップから1秒以内というGT500に劣らない接戦となった。
その結果昨年チャンピオンの#0ゲイナーTANAX GT-Rを駆るアンドレ・クートや今季新たにランボルギーニ・ウラカンを投入して開幕前のテストでも好タイムを連発していた#88JLOCの織戸学らのベテラン勢がここで予選を終えることに。
一方、トップでQ2進出を果たしたのは#61スバルBRZを駆る山内英輝だった。
山内は先月富士スピードウェイで行われたニュルブルクリンク24時間の事前テストでクラッシュしたため、前回の富士公式テストではドクターストップがかかってしまったが、今回のレースで見事な復活を果たした格好だ。
2番手にはこちらも今季初登場のフェラーリ488GT3を駆る#51JMS LMcorsa(新田守男)がつけた。

予選Q2
参加した8台全てが昨年のレコードを上回るという、凄まじいタイムアタック合戦が展開されたのがGT500クラスだった。
まずは先月の公式テストで1’18.877を記録した大嶋和也の#6ワコーズRC Fが1’18.571をいきなり叩きだすと、翌周には1’18.268までタイムを縮めてみせる。
すると#1モチュールGT-Rのロニー・クインタレッリも1’18.372、#46S Road GT-Rの本山哲も1’18.419で続く。
すると昨年のレコードを記録した平川がここで1’18.126という圧倒的なタイムを叩き出して一気にトップに躍り出た。
予選Q1では6位に終わった37号車だったが、その結果を受けてセッテングに変更を加えたこと、そして14歳でGC-21をドライブして以来S-FJ、F3、スーパーフォーミュラとありとあらゆるカテゴリーで岡山を走り続けてきた平川の経験とノウハウもこの結果をもたらす大きな原動力になったようだ。
2番手には#6ワコーズRC F、3番手には#1モチュールGT-Rがつけた。

GT300クラスは新車ラッシュのFIA-GT3勢とJAF−GT勢ががっぷり四つの展開となり、上位7台がコースレコードを更新した。
中でも際立った速さを見せつけたのが土屋武士のドライブした#25Vivac 86MCだった。
25号車は先月の岡山テストにおいて、アトウッドカーブでクラッシュバリアに突っ込み、フロント部分を大破、その修復のためにチームスタッフは連日の徹夜作業を敢行、翌週の富士テストの第2日目の朝にようやく作業は完了し、そのままサーキットにやってきて3番手タイムを叩きだすという離れ業をやってのけている。
土屋によれば、この修復作業の過程でクルマ作りとドライビングについて新たな発見があったといい、それが今回の予選でうまく機能したとのことだ。
そうした経緯もあってこの岡山には自信を持って乗り込んできたチーム・サムライ。
しかし終盤戦のオートポリスでは更に早くなるだろうとのことだ。
また2番手には地元岡山出身の蒲生尚弥がドライブする#65LEON CVSTOS AMG GTがつけ、#7Studie BMW M6の荒聖治が3番手だった。

スーパーGT開幕戦決勝は明日午後2時40分より82周で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Keiichiro TAKESHITA


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