Japanese F3

JF3:第15,16,17戦SUGO 山下健太が3連勝で大逆転! F3参戦3年目にして悲願のシリーズチャンピオン獲得 (TOYOTA)

 全日本F3選手権の今季最終大会(第15、16、17戦)が行われ、8ポイント差のビハインドで臨んだTDPドライバー山下健太(TEAM TOM'S)が3連勝で大逆転。F3参戦3年目にして悲願のシリーズチャンピオンを獲得した。坪井 翔(TEAM TOM'S)は3戦連続で3位表彰台となった。

最終戦の大逆転で念願のシリーズチャンピオンに輝いた山下健太(右)とルーキーイヤーでランキング3位となった坪井翔(左)

最終戦の大逆転で念願のシリーズチャンピオンに輝いた山下健太(右)とルーキーイヤーでランキング3位となった坪井翔(左)

 全日本F3選手権の今季最終大会となる第8大会(第15戦、第16戦、第17戦)が9月24日(土)と25日(日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。

 全8大会で戦われている2016年シーズンの全日本F3も最終大会を迎えた。今大会は、3レース制での実施。

 注目のチャンピオン争いは、今季4勝を挙げているTDPドライバーの山下がトップから8ポイント差のランキング2位、同じくTDPドライバーの坪井も勝利こそないものの着実に表彰台フィニッシュを続け、17ポイント差の3位につけている。最終戦は3レース、最大35ポイントが獲得出来るため、両ドライバー共に逆転タイトルを目指し臨んだ。

予選

 24日(土)の午前中は太陽も顔を出し、ドライコンディションで午前10時20分より第15戦、第16戦の予選が10分間ずつ実施。第17戦の決勝スターティンググリッドは第16戦の決勝結果で決定される。

 1周の短いSUGOで、山下は充分にタイヤを温め、5周目にアタックするとトップタイムをマーク。前日の専有走行でトップタイムを連発し、好調ぶりを見せていた坪井はアタックラップで攻めすぎてコースオフを喫し、無念の5番手グリッドとなった。

 第16戦の予選では、4周目にマークした坪井のトップタイムを山下が5周目に更新。2戦連続のポールポジションを獲得。貴重な2点を追加すると共に、逆転タイトルへ向け有望なトップグリッドを確保して見せた。坪井は2番手で続き、山下の逆転タイトルへ向けた援護、加えて自身の初優勝へ向け好位置から決勝に臨むこととなった。

第15戦決勝

 予選の後、やや空には雲がかかったが、気温24度、路面温度29度のドライコンディションで午後2時40分からの第15戦決勝(25周)レースが開始された。

 ポールポジションの山下は順調にスタートを決め、首位をキープ。一方、5番手スタートの坪井は出遅れ、2周目にもかわされて7位に後退。

 首位の山下はハイペースで周回毎に後続を引き離していき、その差は15周目には6.4秒まで広がった。

 山下の独走かと思われたが、16周目に2位を走行していた車両が最終コーナーでクラッシュ。この車両排除のためにセーフティカーが導入され、山下の築いたマージンは帳消しとなってしまった。

 残り5周でセーフティカーが退き、レースが再開されると、山下は上手く後続を引き離しトップのポジションを堅守。上位車両のクラッシュにより6位にポジションを上げていた坪井も好スタートを見せ、1コーナー進入で5位へとポジションを上げた。

 坪井は24周目にも更に1台をパスすると、激しい3位争いを展開。

 山下は逃げ切り、トップチェッカー。ファステストラップも獲得しこのレースはフルマークの12点を追加。ライバルが2位でフィニッシュしたが、翌日のポールポジションポイントも加えると、2点差まで詰め寄ることとなった。

 3位を争った坪井は、最終コーナーからの上手い立ち上がりで前車のスリップストリームに入ると、フィニッシュライン直前でパス。今季13度目となる表彰台を獲得した。

第16戦決勝

 25日(日)は朝から好天に恵まれたものの、前夜の雨で路面にはまだ若干濡れたところが残るという微妙なコンディション。ライン上は乾き始めており、全車スリックタイヤを装着して、午前8時半に第16戦決勝(18周)のスタートが切られた。

 ポールポジションの山下は、後方のライバルにやや詰め寄られたものの首位をキープ。一方で、2番手グリッドの坪井は、濡れているイン側のラインということもあり、4位へと順位を落としてしまった。

 山下が順調に首位をキープし逃げる後方で、ポジションを落とした坪井が猛追。3周目に1台パスすると、ファステストタイムを更新しながら更に前との差を詰め、2位争いを展開した。

 首位の山下は2位との差を2秒以上に広げたが、終盤、周回遅れに阻まれる形となりその差は一気に1秒程に。しかし、何とか逃げ切り、前戦に続く2連勝。1ポイント差ながらライバルを逆転し、ランキング首位で最終戦に臨むこととなった。また、この第16戦の結果で第17戦のスターティンググリッドが決定されるため、第17戦もポールポジションからスタートを切ることとなった。

 坪井は再三前車を攻めるも追い抜くまでには到らず3位フィニッシュ。しかし、ファイナルラップには自身初のファステストタイムをマークし、14度目の表彰台獲得となった。

第17戦決勝

 山下が2連勝でランキング首位には立ったものの、その差は1ポイントでタイトルを争う2台が最前列グリッドに並んでのスタートとなり、このレースで勝ったものがチャンピオン獲得という状況で最終戦(第17戦)のスタートを迎えた。

 第16戦決勝の後、路面は完全に乾き、強い日差しで暑さも感じるほどの気候の下、午後1時半に第17戦決勝(18周)のスタートが切られた。

 ポールポジションの山下は、2番手のライバルにやや迫られたものの抑えきり、首位をキープ。3周目にコースアウト車両の排除のためにセーフティカーが導入されたが、6周目の再スタートも危なげなく決め、中盤までは追いすがるライバルとほぼ同タイムで周回。

 残り7周になるとライバルのペースが鈍り、山下は後続との差を広げていくことに。最後は3秒近い差を付けてトップチェッカー。最終大会の3戦を制した山下が、F3参戦3年目にして悲願のシリーズチャンピオンを獲得することとなった。

 坪井はスタートから2位の車両を追い続け、最終ラップの最終コーナーでも仕掛けたが、0.3秒及ばず3位フィニッシュ。今大会の3レース全てで3位となり、今季、全17戦中15戦での表彰台獲得となった。

デビュー戦で3戦連続3位表彰台を獲得した宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #36)

デビュー戦で3戦連続3位表彰台を獲得した宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S #36)

3位表彰台に登った宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)

3位表彰台に登った宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)

トヨタ自動車(株)
モータースポーツマーケティング部


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース