もてぎ・菅生S-FJ選手権

SFJ:第4戦もてぎ 4戦連続PP獲得の川合孝汰が、スタートも決めて2連勝! 武村和希は予選5番手から、3位へとジャンプアップ (Le Beausset)

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 ル・ボーセモータースポーツが挑むカテゴリーのひとつ、スーパーFJのもてぎシリーズ第4戦が、6月14日(日)にツインリンクもてぎ(栃木県)で開催され、川合孝汰と武村和希が出場した。

 前回のレースは、まさに川合の独壇場だった。3戦連続のポールポジションから、スタートで順位を落としてしまうものの、代わってトップに立った武村にすぐ追いつき、わずか2周で逆転。そこからはチームメイト同士で緊張感に満ちたバトルを繰り広げ、逃げ切って初優勝を飾った。その結果、第2戦とは順位を入れ替えた形で、2戦連続でワンツーフィニッシュを達成。もちろん、今回も狙うは3戦連続のワンツーフィニッシュ。そして、どれだけライバルを引き離せるかなど、より内容の濃いレース運びに期待がかかることとなった。

予選

6月14日(日)天候/曇りのり雨 コース状況/ドライ~ウエット

 関東地方は梅雨入りしたばかりで、今回のレースもウェットコンディションとなる可能性は十分あった。その意味において金曜日の練習は4セッションのうち、最初のセッションはウェット、それ以降はドライと、異なるコンディション、そして変化を経験することができ、有意義な内容となっていた。土曜日にもドライで2セッション練習を行って、細かい調整を行った上で、日曜日の本戦に挑むことに。

 ところが、午前中に行われた予選は、予想外の展開になってしまう。開始直前にポツリポツリと小雨が落ちるようになっていたが、そのままの状態であったなら、20分間の予選はドライタイヤで走り続けられただろう。ところが、10分と経たずに雨はスコールのように突然勢いを増し、コースを水びたしにしてしまう。これが川合と武村の明暗を完全に分けた。もちろん、ふたりとも雨足が強くなることも頭に入れて走行し、早めのアタックを予定していた。

 川合は2周目に2分4秒631を記録してトップに立ち、次の周に4秒598にまで短縮する。そして武村は先行する川合との間隔を広げ、しっかりクリアラップを取ろうとしたが、そのことが災いし後続車両に追いつかれてしまう。そのため、最初のアタックは6秒台で不発に終わり、次の周には5秒054を記すのが精いっぱい。直後に強く雨が降ってきたのだ。

 ふたりはピットに戻り、決勝レースに備えウェットタイヤを装着、タイヤの皮剥きを行うことに。タイムアップはならないものの、実際に雨が降り続けばライバルに対して絶対的なマージンになるはずだ。ともあれ、川合はこれで4戦連続のポールポジション獲得となり、武村は5番手から決勝レースに挑むこととなった。

決勝

6月14日(日)天候/曇り コース状況/ドライ

 スーパーFJの予選が終わって間もなく雨は止み、決勝レースを控えてコースインする時には路面は一部にウェットパッチを残す程度で、走行ライン上はほぼ乾いていた。もちろん、全車ドライタイヤを装着しての戦いに。

 スタートで注目されたのは、ポールシッターの川合が順位を落とさないか、逆に武村がどれだけ順位を上げてくるか。ここまでの3戦、いずれも川合はスタートを決められなかったのに対し、武村は好スタートを切っていた。ところが、今回は正反対。決して好スタートとは言えなかったものの、川合がトップのまま1コーナーに飛び込んでいったのに対し、武村はひとつ順位を落としてしまう。

 後続が激しく争い合う間に、早々と独走状態に入った川合はオープニングラップだけで築いたリード、コンマ9秒を次の周には2秒2へと広げることに。一方、武村はオープニングラップのうちに5番手へと順位を戻し、3周目のS字コーナーで4番手に浮上。続いて3台での、2番手攻防戦が繰り広げられるようになる。しかし、先行する車両の分厚いガードに行く手を阻まれ、なかなか武村は前に出られず。ようやく逆転して3番手に躍り出たのは、7周目の1コーナー。その時すでに2番手の車両は1秒6も前にいた。

 一方、川合は最大で5秒6にまで広げたリードを4秒4にまで縮められたものの、難なく逃げ切って2連勝を達成。武村も3位でゴールして、揃って表彰台に立つこととなった。その結果、ポイントランキングでは依然として武村がトップながら、2位の川合が5ポイント差にまで詰めてきた。残るは2戦、しかも6戦中5戦の有効ポイントで、ともに2勝ずつ挙げているとあって、もはや差はないも同然。終盤戦のチームメイト同士、激しい戦いが大いに注目される。

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チーム監督 坪松唯夫(Tadao Tsubomatsu)
 梅雨時のレースになるので、ウェットコンデションでも出来る限り走らせる考えでいた。気温の上昇につれ路面温度も上がってくるが、決勝日の気温がこの時期にしては低いと予想されたので、前回のレースと変わらないセットで走らせた。予選開始5分後には雨が降り出す予測が出来ていたので、すぐさまアタックに入ったが、順位以上にタイムが悪かった。決勝は、武村が前に居ないことで川合を楽にさせてしまった。川合は苦手なスタートも無難に決まり自分のペースでレースが出来、パーフェクトな内容だった。武村は現役F4ドライバーとバトルすることになり強烈なブロックをされていたが、その競争に勝ったことで自信につながったと思う。
Driver 川合孝汰(Kohta Kawaai)
 決していいスタートではなかったのですが、初めて誰にも前を許さないスタートを決めることが出来たので、嬉しかったです。今回は2速に入りさえすれば大丈夫、あとはガードすればいいと思っていたので、そのとおりの展開になりました。ただ、課題も多いレースでしたね。予選はかなりラッキーだったと思いますし、ブレーキの使い方、マシンの動かし方など、もうちょっと考えて走らないと……。それに5周目以降は抑えて走っていました。後ろとの距離感は分かっていたので、落ち着いて走ることを第一に考え、自分でペースメイクしてはいましたけど。本当はもっと余裕を持って離すべきでしたし、残るレースが少なくなってきたので、今後はもっと内容の濃いレースを心掛けます!
Driver 武村和希(Kazuki Takemura)
 今回は予選がすべてでした。ポツリと来ていたから早くアタックしようと思っていたのに、一番のタイミングで別のクルマに絡まれてしまって。貴重な1周を逃さないようにしていたのに、幅寄せまでされるとは思いませんでした。その分、決勝で巻き返そうと思ったのですが、混乱に巻き込まれないよう、ちょっと後ろから見ていたら、インを刺されてしまって。さらに予選で絡んだドライバーにまたブロックされてしまい、ようやく前に出た時には川合選手だけでなく、2位にも大きく離されていました。僕としてはタイムも悪くありませんでしたが、もうちょっとバトルに強くならないと。貴重な体験ができたので、今後につなげてみせます。
Le Beausset Motorsports


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