全日本F3選手権第10戦の決勝レースが6月27日、岡山国際サーキットで行われ、予選2番手からスタートした#23高星明誠(B-MAX NDDP F312)がホールショットを決めてそのまま逃げ切り、開幕戦鈴鹿に続いて今季2勝目を挙げた。
Nクラスはポールシッターの#38小河諒(KeePer TOM’S F306)がペナルティで後退を余儀なくされる中、こちらも予選2番手の#3三浦愛(EXEDY RACING F307)が今季3勝目を手にした。
第10戦決勝は午後1時50分より18周で行われた。
見事なスタートダッシュで最初に1コーナーに飛び込んだのは予選2番手の高星。
そのまま一気に後続を突き放しにかかったが、ポールの#36山下健太(トムス)も懸命に食らいつき、両者の差は5周を過ぎる頃には0.8秒前後に落ち着いた。
3番手には予選4番手のルーカス・オルドネス(B-MAX)で、シリーズポイントトップの#37ニック・キャシディ(トムス)は#7福住仁嶺(FTRS)の先行をも許して5位に後退してしまった。
順位だけを見ればレースは中盤以降はこう着状態となったが、ラップタイムに注目すればオルドネス、福住、山下、高星が互いにファステストラップを更新しあう白熱した内容となった。
こうした中で、2位を走行する山下はトップの高星を追いながらも、敢えてトップとの間隔をおき、タイムアタックに挑む作戦をとった。
その結果14周目に山下は1’24.646を叩き出し、見事ファステストラップに与えられる1ポイントを獲得、レースこそ2位に終わったもののポールポジションの1ポイントと合わせて9ポイントを加算、シリーズポイントを72としてこのレース5位に終わったキャシディにわずか2ポイント差に迫った。
このレース最後までトップを守り抜いた高星も10ポイントを加えて66Ptとし、トップ2人との差を縮めてきている。
一方のNクラスは、ポールポジションの小河にジャンプスタートとの裁定が下り、ドライブスルーペナルティが課せられることに。
これにより小河は3周目に一旦最後尾まで後退し、予選2番手の三浦愛がトップに立った。
しかし小河はそこから猛然と追い上げ、7周目に#5アレックス・ヤン(ハナシマ)を捉えてクラス4位に浮上すると、11周目には#77三浦勝を、ファイナルラップのダブルヘアピンでは#30DRAGONをも捉えてクラス2位まで挽回、ファステストラップをも記録して、こちらも山下と同じ9ポイントを獲得、今季3勝目を挙げた三浦愛に対し、シリーズポイントのロスを最小限にとどめてみせた。
次戦第11戦決勝は明日午後2時45分より25周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Motorsports Forum
Hiroyuki MINAMI