ルマンシリーズはカテゴリー的には歴史と文化のあるものと承知しているが、そこの中にわれわれ島国のものが入ってやれればいいなと思って交渉して来た。 しかし向こうには向こうのルールがあり、その規定に従ったものをもってくれば走らせるとは言っていただいている。 ただ自分としてはGT500をそのまま持っていきたかった。無理難題を言っているのは承知の上での交渉だったが、バーターとしてアジアンルマンへの協力などをやって来た。 しかし正直去年までのクルマならともかく、今季からはITRの規則によるものになり、これはスーパーGTとDTMには参加できるが、それ以外には参加できないという約束事がある。それをACOにこれを持ち込むというのは難しい問題になるので、そこは断念します。 ただ日本のチームやドライバーがヨーロッパに行けるような道は今後も模索していきたい。
アジアンルマンやGTアジアとの交流も続ける。 富士でやる今季のアジアンルマンも本当は混走を考えていたが、台数的にもピットの設備などを同一条件では用意できないので併催という形にした。 GTアジアも台数が増えて来て、パドックにテントを張るだけでは満足してもらえない状況が出ている。 向こうの意向も尊重するということに今はなって来た。 今後はお互いの存在を尊重し合いながら共存していこうと考えている。ACOとも同じスタンスで考えており、現時点では規則を統一しよう、などの具体的な話にはなっていないが、WECやアジアンルマン、それから国内と、お互いを尊重し合えるような関係を築いていきたい。
まとめ:Kazuhisa SUEHIRO
FIA-GT3のBOPについては、ブランパンシリーズを運営するSROと話をし、同じ規則でレースをしていくという方針でやっており、7月のオランダでアポを取って、ステファン(ラテル)と話をしてくることになっている。 GTアジアもそうだが、同じSROのレギュレーションを使うということを徹底しようとしている。 SROのBOPはサーキットによってABCと三つのパターンを使い分けるようになっており、それに対して日本のGT300、GT3も含めた形で規則を決めて欲しいと要望することにしている。 そうやって定めたGT3という枠に対してJAF GTの性能調整をしっかりやり、コンペティションの状態を保てるようにしていく。
クルマによっては向こうで遅くてこっちで速いとか、向こうで速くてこっちで遅い、などの状況はあるが、そこに手を入れていくとまた個別の性能調整という話になってしまうので、現時点ではFIAのGT3に関してはSROの規則に合わせる。 コースによってABCと三段階のダウンフォースのメニューがあるので、それを日本のコースに置き換えてやっていく。
JAF GTに関してはBRZのターボやプリウス、CR-Zのハイブリッドなど、様々な条件があるが、ターボ係数は1.7とし、ハイブリッドの調整もデータを取りながら、それを元にやっていく。
これまでビーエムが2回続けて勝っているが、前回は戦略的にCR-Zが失敗したという側面もあった。 4号車は河野エンジニアの立てた戦略を始めとしたチームワークの部分と、ドライバーが考えながらレースをやっているという部分で速かったと考えている。 それに加えてBMWの人間が来ているという点も大きい。 飯田章がポンともって来てあれだけ速いということは、クルマのベースの部分が相当レベルが高いということだと思う。 あまりワークス同士の戦いにしたくはないが、そこは今コントロールできていない部分だ。 もうちょっと均衡して欲しいとは思っているが、現状で「おかしい」と感じる部分では無い。
スーパーGTシリーズを運営するGTアソシエイション(GTA)の定例会見が第3戦オートポリスの決勝日にも開催され、坂東正明代表が出席して今後の課題について語った。
今回のテーマはGT300クラスのBOP(性能調整)について、ルマンシリーズを統括するACOとの交渉について、今回GT500クラスでローダウンフォース仕様の空力パッケージを採用するに至った経緯の3点。
BOPについては今後もSROのラテル代表と話し合いの場を設けて調整を進めるが、基本的にはSROの規則に沿って実施すること。
また現在SROがコースレイアウトに合わせてABCと三段階のメニューを使用していることに対応し、日本のコースレイアウトに合わせてこれを採用していくとした。
ルマンシリーズについては、従来からGT500車両の混走を働きかけて来たが、ITRとの規則統一により断念したこと。
しかし今後も日本のドライバーやチームがヨーロッパで活躍できるような道は模索していくことなどを明らかにした。
GT500についてはドライバーの安全性やモノコックを始めとする各パーツ類の耐久性に考慮したものであることを説明。
ドライバーの安全性やパーツの交換サイクルなどのデータを収集し、第6戦鈴鹿までには回答を出したいとのこと。
その上で鈴鹿、タイ、もてぎについてはハイダウンフォース仕様の空力パッケージを使用することもあり得るとコメントした。
(詳細については別途掲載します)
Text:Kazuhisa SUEHIRO
スーパーGT第3戦オートポリスのフリー走行は#19Wed’sSport ADVAN RC F(脇阪寿一/関口雄飛組)がトップタイム。
GT300は#31OGT Pnanasonic PRIUS(新田守男/嵯峨宏紀組)がトップだった。
決勝日を迎えたオートポリスは昨日に続いて好天に恵まれ、朝から汗ばむ陽気の中で午前9時より30分間のフリー走行が行われた。
走り出しから好タイムを記録したのは#19ウェッズスポーツRC Fで、関口雄飛が1’36.851を記録。これがそのままこのセッションのトップタイムとなった。
昨日の予選ではアタック中に姿勢を乱して#36ペトロナスRC Fの平川亮に接触、14番手に終わった関口だったが、決勝での巻き返しに期待できそうな状況だ。
その36号車はジェームス・ロシターが1’37.370を記録して2番手につける。 ここまでGT-R勢の速さばかりが目立っていた今週末、決勝セッティングではその勢力図がどう変わっていくかに注目だ。
予選でフロントローを独占した#23モチュール、#46S RoadのGT-R勢も3、4番手につけた。
一方、今季不振にあえぐNSX勢は、#18ウイダーモデューロNSXが9番手と今回も厳しいレースになりそう。
高低差のあるコースレイアウトに70kgの性能調整が重くのしかかるが、18号車はフロントローの2台と同じミシュランタイヤを装着しており、これを生かしてどこまで順位を揚げられるかがポイントになりそうだ。
一方、GT300クラスは走り出しでルーカス・オルドネスの駆る#3B MAX NDDP GT-Rが1’47.597でトップに立ったが、セッション中盤に#31嵯峨宏紀が1’47.429を記録してトップに立った。
2番手は#3GT-R、3番手に#60TWS LM corsa BMW Z4がつけ、ポールシッターの#61SUBARU BRZ R&D SPORTは7番手で朝の走行を終えている。
第3戦決勝はこのあと午後2時より65周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
■GT500クラス
SUPER GT in KYUSHU 300km -RIJ- (2014/06/01) Free Practice Weather:Fine Course:Dry
2014 AUTOBACS SUPER GT Round 3 GT500 class オートポリス 4.674km
Pos | No | Driver | Car Maker Model | Tire | Wh | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 19 | 脇阪 寿一 関口 雄飛 | WedsSport ADVAN RC F LEXUS RC F | YH | 8 | 1'36.851 | - | - | 173.735 |
2 | 36 | ジェームス・ロシター 平川 亮 | PETRONAS TOM'S RC F LEXUS RC F | BS | 4 | 1'37.370 | 0.519 | 0.519 | 172.809 |
3 | 23 | 松田 次生 ロニー・クインタレッリ | MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R | MI | 14 | 1'37.539 | 0.688 | 0.169 | 172.509 |
4 | 46 | 本山 哲 柳田 真孝 | S Road MOLA GT-R NISSAN GT-R | MI | 2 | 1'38.261 | 1.410 | 0.722 | 171.242 |
5 | 12 | 安田 裕信 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ | カルソニックIMPUL GT-R NISSAN GT-R | BS | 62 | 1'38.446 | 1.595 | 0.185 | 170.920 |
6 | 1 | 立川 祐路 平手 晃平 | ZENT CERUMO RC F LEXUS RC F | BS | 30 | 1'38.490 | 1.639 | 0.044 | 170.844 |
7 | 24 | ミハエル・クルム 佐々木 大樹 | D'station ADVAN GT-R NISSAN GT-R | YH | 16 | 1'38.622 | 1.771 | 0.132 | 170.615 |
8 | 6 | 大嶋 和也 国本 雄資 | ENEOS SUSTINA RC F LEXUS RC F | BS | 52 | 1'38.792 | 1.941 | 0.170 | 170.321 |
9 | 18 | 山本 尚貴 ジャン・カール・ベルネ | ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT HONDA NSX CONCEPT-GT | MI | 14 | 1'38.931 | 2.080 | 0.139 | 170.082 |
10 | 32 | 中嶋 大祐 ベルトラン・バゲット | Epson NSX CONCEPT-GT HONDA NSX CONCEPT-GT | DL | | 1'39.075 | 2.224 | 0.144 | 169.835 |
11 | 37 | 伊藤 大輔 アンドレア・カルダレッリ | KeePer TOM'S RC F LEXUS RC F | BS | 52 | 1'39.123 | 2.272 | 0.048 | 169.753 |
12 | 39 | 石浦 宏明 オリバー・ジャービス | DENSO KOBELCO SARD RC F LEXUS RC F | BS | 26 | 1'39.179 | 2.328 | 0.056 | 169.657 |
13 | 8 | ヴィンタントニオ・リウッツィ 松浦 孝亮 | ARTA NSX CONCEPT-GT HONDA NSX CONCEPT-GT | BS | 6 | 1'39.367 | 2.516 | 0.188 | 169.336 |
14 | 100 | 小暮 卓史 武藤 英紀 | RAYBRIG NSX CONCEPT-GT HONDA NSX CONCEPT-GT | BS | 4 | 1'39.749 | 2.898 | 0.382 | 168.687 |
15 | 17 | 塚越 広大 金石 年弘 | KEIHIN NSX CONCEPT-GT HONDA NSX CONCEPT-GT | BS | 10 | 1'39.816 | 2.965 | 0.067 | 168.574 |
■GT300クラス
SUPER GT in KYUSHU 300km -RIJ- (2014/06/01) Free Practice Weather:Fine Course:Dry
2014 AUTOBACS SUPER GT Round 3 GT300 class オートポリス 4.674km
Pos | No | Driver | Car Maker Model | Tire | Wh | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 31 | 新田 守男 嵯峨 宏紀 | OGT Panasonic PRIUS TOYOTA PRIUS | YH | | 1'47.429 | - | - | 156.628 |
2 | 3 | 星野 一樹 ルーカス・オルドネス | B-MAX NDDP GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | YH | 28 | 1'47.597 | 0.168 | 0.168 | 156.384 |
3 | 60 | 飯田 章 吉本 大樹 | TWS LM corsa BMW Z4 BMW Z4 GT3 | YH | | 1'47.608 | 0.179 | 0.011 | 156.368 |
4 | 11 | 平中 克幸 ビヨン・ビルドハイム | GAINER DIXCEL SLS Mercedes-Benz SLS AMG GT3 | DL | 52 | 1'48.358 | 0.929 | 0.750 | 155.285 |
5 | 2 | 高橋 一穂 加藤 寛規 | シンティアム・アップル・MP4-12C McLaren MP4-12C GT3 | YH | 8 | 1'48.370 | 0.941 | 0.012 | 155.268 |
6 | 5 | 玉中 哲二 山野 直也 | マッハ車検 with トランスフォーマー30th NISSAN GT-R NISMO GT3 | YH | | 1'48.408 | 0.979 | 0.038 | 155.214 |
7 | 61 | 佐々木 孝太 井口 卓人 | SUBARU BRZ R&D SPORT SUBARU BRZ GT300 | MI | | 1'48.414 | 0.985 | 0.006 | 155.205 |
8 | 4 | 谷口 信輝 片岡 龍也 | グッドスマイル 初音ミク Z4 BMW Z4 GT3 | YH | 80 | 1'48.446 | 1.017 | 0.032 | 155.159 |
9 | 7 | ヨルグ・ミューラー 荒 聖治 | Studie BMW Z4 BMW Z4 GT3 | YH | 46 | 1'48.551 | 1.122 | 0.105 | 155.009 |
10 | 9 | 白坂 卓也 アンドレ・クート | 国立音ノ木坂学院NACポルシェwith DR PORSCHE 911 GT3 R | YH | | 1'48.575 | 1.146 | 0.024 | 154.975 |
11 | 33 | 都筑 晶裕 峰尾 恭輔 | PUMA KRH PORSCHE PORSCHE 911 GT3 R | YH | 12 | 1'48.682 | 1.253 | 0.107 | 154.822 |
12 | 21 | リチャード・ライアン 藤井 誠暢 | Audi R8 LMS ultra Audi R8-LMS ultra | YH | 6 | 1'48.904 | 1.475 | 0.222 | 154.507 |
13 | 55 | 高木 真一 小林 崇志 | ARTA CR-Z GT HONDA CR-Z | BS | 10 | 1'48.938 | 1.509 | 0.034 | 154.458 |
14 | 10 | 植田 正幸 山内 英輝 | GAINER Rn-SPORTS SLS Mercedes-Benz SLS AMG GT3 | DL | 2 | 1'48.961 | 1.532 | 0.023 | 154.426 |
15 | 67 | 横溝 直輝 密山 祥吾 | STP タイサン GAIA POWER GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | YH | 4 | 1'49.037 | 1.608 | 0.076 | 154.318 |
16 | 88 | 織戸 学 青木 孝行 | マネパ ランボルギーニ GT3 Lamborghini Gallardo GT3 | YH | | 1'49.047 | 1.618 | 0.010 | 154.304 |
17 | 0 | 中山 友貴 野尻 智紀 | MUGEN CR-Z GT HONDA CR-Z | BS | 26 | 1'49.058 | 1.629 | 0.011 | 154.289 |
18 | 50 | 加納 政樹 安岡 秀徒 | WOKO'S Exe Aston Martin ASTON MARTIN V12 Vantage GT3 | YH | | 1'49.082 | 1.653 | 0.024 | 154.255 |
19 | 65 | 黒澤 治樹 黒澤 翼 | LEON SLS Mercedes-Benz SLS AMG GT3 | YH | 18 | 1'49.203 | 1.774 | 0.121 | 154.084 |
20 | 86 | 細川 慎弥 山西 康司 | クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3 Lamborghini Gallardo GT3 | YH | 8 | 1'49.242 | 1.813 | 0.039 | 154.029 |
21 | 22 | 和田 久 土屋 武士 | グリーンテック SLS AMG GT3 Mercedes-Benz SLS AMG GT3 | YH | | 1'49.254 | 1.825 | 0.012 | 154.012 |
22 | 30 | 岩崎 祐貴 影山 正美 | IWASAKI apr GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | YH | 2 | 1'49.442 | 2.013 | 0.188 | 153.747 |
23 | 48 | 高森 博士 田中 勝輝 | Snap-on DIJON Racing GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | YH | | 1'50.664 | 3.235 | 1.222 | 152.049 |
24 | 360 | 田中 篤 藤田 竜樹 | OKINAWA IMP・RUN UP GT-R NISSAN GT-R NISMO GT3 | YH | | 2'03.053 | 15.624 | 12.389 | 136.741 |