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SF:第3戦富士決勝 終盤まさかの雨でレースは大混乱!勝ったのは#37中嶋一貴。#7平川も初表彰台を獲得

終盤にまさかの雨。 7月13日、静岡県の富士スピードウェイで行われた全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第3戦の決勝レースは、レース終盤に降り始めた雨によりスピンやコースアウトが続出、セーフティーカーが出動という波乱の展開となった。
このレースを制したのは予選4番手からスタートした#37中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)。
SC中にレインタイヤに交換した判断が実を結んだ。
2位は同様にレインタイヤに交換した#7平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)。 3位には#39国本雄資(CERUMO INGING)がつけ、ポールシッターの#8アンドレア・カルダレッリ(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)は惜しくもリタイヤに終わった。
(天候:曇り>雨 コース:ドライ>ウェット 観客動員数:予選10,000人/決勝17,200人 大会総入場者数27,200人)

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第3戦決勝は午後2時より55周で行われた。
スタート進行の直前から時折小雨が路面を濡らしていたが、ウォームアップ走行の間にドライバー全員がスリックタイヤを選択、ドライコンディションでレースは始まった。

序盤からレースをリードしたのは予選2番手の#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)。
綺麗なスタートでホールショットを決め、一気に後続を突き放しにかかる。

初のポールポジションからスタートしたカルダレッリは精彩を欠き、1コーナーでオリベイラの先行を許した後もダンロップコーナーで#3ジェームス・ロシター(KONDO RACING)に、プリウスコーナーでは中嶋一貴に立て続けにパスされてしまう。
しかし中嶋一貴は最終コーナーで並び替えして来たカルダレッリと並走状態になって1コーナーに飛び込んだ際にオーバーランしてしまい、この間にカルダレッリだけでなくチームメイトの#36アンドレ・ロッテラー、更には#38石浦宏明(CERUMO INGING)にも抜かれてしまった。

こうした中、トップのオリベイラは2位ロシターとの差を6秒以上に広げて32周目にピットイン。
後続が既にピット作業を済ませていたこともあり、トップのままでコースに復帰すると、その後も1分24秒台までペースを上げて独走状態に入った。 その時はオリベイラが自らの誕生日を勝利で飾ることはほぼ確実と誰もが思っただろう。

ところが。
オリベイラが44周目に入ったところで最終コーナー方面から雨が降り始め、たちまち路面はウェット状態に。 これに文字通り足下をすくわれたのがポールシッターのカルダレッリだ。
続いてフリー走行で好タイムをマークしていた#62嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports)もスピンアウト、更にはトップを快走していたオリベイラまでもが49周目のヘアピンでスピンしてしまい、コースを塞ぐ形でストップしてしまった。

この車両を排除するため、50周目からセーフティーカーが導入されることに。
ここで動いたのが中嶋一貴、平川、国本、#2中山友貴(Team無限)の4台。 彼らはすぐさまピットに飛び込んでレインタイヤを装着して隊列に復帰していった。
この時点での順位はトップがロッテラー、2位ロシター、3位カーティケヤン、4位平川、5位国本、6位中嶋一貴。 トップ3はスリックタイヤのままコースに留まった。

セーフティーカーは52周終わりでピットへ。
残り3周の超スプリントでレースが再開されると同時に、レインタイヤの3台がトップ3に猛然と襲いかかった。
まずはコカコーラコーナーで相次いでカーティケヤンをパスすると、続く100Rで中嶋一貴がロッテラーに並びかけてヘアピンに手前で前に出るが、ブレーキング時にオーバーランしてしまい、この間に平川がトップに。
順位を挽回しようとした中嶋一貴はダンロップコーナーでも飛び出してしまい、ショートカットを通って平川の後ろでコントロールラインに戻って来た。

ところがトップに立った平川も1コーナー手前のブレーキングでフロントホイールをロックさせてしまい、セーフティーゾーンへ。 この間に中嶋一貴がトップに浮上した。
オーバーテイクボタンを使って懸命に追い上げた平川だったが、中嶋一貴は一度もつけいる隙を与えず、今季初優勝をものにした。
2位は平川。昨年の鈴鹿2&4でスーパーフォーミュラにデビューして以来初の表彰台となったが、勝利を目前で取り逃したこともあり、レース後の記者会見では開口一番「くやしいです」と言う言葉を口にした。
3位には昨年の富士スプリントカップで優勝している#39国本雄資が入った。

またここまで苦戦の続くホンダ勢では、ディフェンディングチャンピオンの#1山本尚貴(Team無限)がしぶとい走りで5位に食い込んでいる。

次回の舞台はツインリンクもてぎ。 8月24日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsport Forum


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