SUPER FORMULA

SF:第2戦富士JRPサタデーミーティング 第5戦、第6戦ではエンジンの出力制限を検討中

スーパーフォーミュラでは恒例となった、日本レースプロモーション(JRP)主催のサタデーミーティングが5月17日、富士スピードウェイで行われた。
今回の出席メンバーは白井裕氏(JRP社長)、永井洋治氏(トヨタ自動車スーパーフォーミュラプロジェクトリーダー)、佐伯昌浩氏(本田技研スーパーフォーミュラ・プロジェクトリーダー)の3名。
質疑応答も交えながら現在までのエンジンの開発状況や今後のスケジュールなどについて語った。

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その中で永井氏は今朝のフリー走行でトヨタエンジン勢が相次いでコース上にストップしたトラブルについて言及。
トヨタでは今回のレースに向けてECUのプログラムをバージョンアップしてきたのだが、これに起因してセンサが誤作動し、スロットルが閉じてしまったとのことだ。
スーパーフォーミュラでは今シーズンよりスロットル制御をフライ・バイ・ワイヤ化したが、これに伴ってスロットルがドライバーの意志に反して開きっぱなしになるなどのリスクを回避するために何重もの安全対策が講じられている。
今回はこれがプログラムの僅かな違いに反応してしまったことが原因だったようだ。

また、金曜日のフリー走行で中嶋大祐選手のエンジンから出火した件について佐伯氏はタービンのトラブルに寄るものと説明。
詳細な原因はまだ明らかになっていないものの、エンジン本体には問題は無いとのこと。
ホンダ勢は信頼性を重視した仕様で開幕戦を戦ったが、今回はそこからパフォーマンス重視に振った仕様を持ち込んでいるという。

また、両陣営とも先週ツインリンクもてぎでテストを実施したことが明らかになったが、この目的は第4戦に向けたブレーキの性能チェックと、その後のSUGO戦、オートポリス戦での燃料流量値の検討だったとのこと。
ストップ・アンド・ゴーのレイアウトであるもてぎのロードコースではブレーキへの負担が大きいため、事前にデータを取る必要があったとのこと。
またスポーツランドSUGOはテクニカルなレイアウトでコーナー間の距離が短いため、パワーを絞ることによりドライバーの操作に余裕を持たせることが狙い。
一方オートポリスは標高の高い場所に立地するため昨年までの自然吸気エンジンでは約8%の性能低下が見られたが、今季はそれがターボチャージャーによって補完されるため、エンジンの信頼性に配慮して制限を行う模様だ。

第4戦もてぎは8月23-24日、第5戦オートポリスは9月13-14日、第6戦SUGOは9月27-28日に開催される。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI


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