全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第1戦の決勝レース1は#19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)がポールポジションから他を寄せ付けない速さで逃げ切り、今季初勝利をものにした。
2位には#37中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)、予選2番手からスタートした#8ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)はスタートでの失敗が祟って3位に終わった。
決勝レース1は5月18日午前10時05分より25周で行われた。
この日も富士スピードウェイは快晴に恵まれ、気温、路面温度とも次第に上昇する中でのスプリントレースとなった。
ポールポジションから快調にスタートを切ったかに見えた#19オリベイラだったが、実は彼のクルマにはウォームアップ走行の時点で1速からニュートラルにギヤが勝手に落ちてしまう症状が出ていた。 そのためチームではグリッド上でステアリング交換も検討されたが、操作のフィーリングを重視してオリベイラは交換を見送った。
その「賭け」が奏功し、オリベイラはトップをキープして1コーナーに飛び込むことに成功、そのまま一気に後続を突き放していった。
一方、予選2番手からスタートした#8デュバルはレース後の会見で「クラッチのバイトポイントが昨日とは違っていた」と語っており、その影響でホイールスピンを起こしてしまったため、完全に出遅れてしまった。 後続に飲み込まれ、一時は5位付近まで後退しそうになったものの、デュバルは1コーナーへのブレーキングで挽回、3位でオープニングラップを終えて来た。
その脇をすり抜けて2位に躍り出たのは予選5番手からスタートした#37中嶋だった。 しかし中嶋は周回を重ねるごとに徐々にオリベイラに引き離されてしまう。
一方、3位のデュバルも中嶋のスリップに入るまでには至らず、結局上位陣はこのままの順位出淡々と周回を重ね、25周を消化。
結局オリベイラは中嶋に5.203秒の大差をつけ、2年ぶりの勝利をものにした。
なお、ホンダ勢の最上位は#11ヴィタントニオ・リウッツィの8位。 #1山本尚貴、#40野尻智紀、#32小暮卓史、#10塚越広大らが相次いでトラブルでリタイヤするなど、今回も苦しい戦いとなった。
決勝レース2はこのあと午後2時30分より35周で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIROPhoto: Motorsports Forum
Yoshinori OHNISHI