スーパー耐久

S耐:第6戦鈴鹿 マウンテンインテグラ、エーワン地元鈴鹿で有終の美飾れず (A-ONE)

 9月21~9月22日、2013スーパー耐久シリーズ第6戦が三重県・鈴鹿サーキットで開催されました。#73 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5 鈴木・山崎・森組は、ST4クラスにおいて、第1レースはリタイヤ、第2レースは12位、第3レース10位という結果となりました。

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■レース概要
  • 大会名 スーパー耐久シリーズ第6戦 スーパー耐久 鈴鹿
  • 日時 2013年9月21日(土),9月22日(日)
  • 場所 鈴鹿サーキット(三重県)
  • 入場者数 9月21日(土)10,000人/9月22日(日)20,500人
■レース結果概要
  • 車名 #73号車 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5
  • ドライバー A:鈴木 陽 B:山崎 学 C:森 国形
  • 予選 ST4 A-Dr.9位、B-Dr.8位、A/B総合10位(14台中)
  • 決勝 ST4 第1レースR、第2レース12位、第3レース10位(14台中)
レースに向けて

 第6戦の舞台となるのは三重にある鈴鹿サーキットです。このサーキットは世界的にも評価の高いハイスピードかつテクニカルなレイアウトを持ち、シリーズ最長一の全長一5.8kmを誇るサーキットです。

 #73 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5は、今回の鈴鹿に向け、mountainブレーキディスクの改良品に加え、新たな足回りの投入に踏み切りました。

9月20日 公式練習 第1回

 今回の公式練習では、山崎選手 ⇒ 鈴木選手 ⇒ 森選手の順で、各セッションをフルに1時間使うスケジュールとしました。

 9:00から開始された専有走行1回目、山崎選手がセットアップの為にコースイン。ピットアウト、インを繰り返し、今回投入した新しい足周りのセットを変更していきます。セッション終盤には、フレッシュタイヤを履いてアタックしますが、思いの外タイムが伸びません。タイヤの摩耗も良くない状況でした。

9月20日 公式練習 第2回

 続いて11:30からの専有走行2回目は、鈴木選手がステアリングを握ります。新しい足回りに懸念を持ち、一旦岡山までの足に戻しての走行となります。しかし、マシンバランスが全く合っておらず、直進性も不安定。ターンインでは車が全く応答せず、車の向きが変わり出すと、デフが急激に効く状況の為、ピットに戻ります。

 とりあえずフロントのダンパーを調整して再度コースイン。初期の応答は少し良く、デフの急激な効きも気持ちマイルドになりましたが、旋回中のタイヤのたわみ感も大きく、剛性感が無い感じの為、再びピットに戻り、ダンパーセットを元に戻すこととしました。

 セッション終了後、原因を調べたところ、1回目の走行時から山崎選手も感じていたデフが原因で、2回目のセッションでは、ロック状態だったことが判明。インターバルを利用してデフの交換を行ないました。

9月20日 公式練習 第3回

 2回目と3回目のインターバルでデフ交換するとともに、もう一度新しい足回りをトライすることとしました。最初のセッションもデフがハンドリングに影響していた可能性が高いと判断した為です。

 14:35から開始された3本目の走行。予定を変更し、再び山崎選手がステアリングを握り、バランスの確認を行います。全開、クリアラップとはいえないアタックでしたが、ハンドリングは大幅向上。今までのアンダーステアな特性がなくなり、今シーズン一番のマシンバランスにまで向上していることが確認できました。

 続いて森選手にバトンタッチ、順調に周回を重ねます。そしてセッション終了間際に、マシンの状態を確認できていない鈴木選手に交代をする予定でしたが、残り5分で痛恨の赤旗中断。結局セッションはそのまま終了し、走行することができませんでした。

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9月21日 公式予選
Aドライバー予選(2グループ:10:10~10:25)

 10:10 から15分間のA ドライバー予選2グループがスタートしました。#73 mountainインテグラは#13 ENDLESS 86の後方でアタックを開始します。新しい足回りでの感触を掴めないまま予選に臨んだ鈴木選手は、予選中にマシンの感触を掴みながらのアタックとなりましたが、#13 ENDLESS 86 が思いの外ペースが上がらず詰まってしまいました。さらに2 周目には赤旗中断となりアタックは中止。

 決勝に向けてタイヤを温存したい鈴木選手は、予選再開後のアタックを1周のみとし、#333 オートバックスFN2の後方でアタックを開始します。しかしデグナーの入口で4速に入らず一瞬失速。ここでのタイムロスが響きクラス9位で予選を終えました。

Bドライバー予選(2グループ:10:50~11:05)

 10:50 からBドライバー予選2グループがスタートし、山崎選手がコースイン。山崎選手も決勝に向けてタイヤを温存する作戦で、アタックは2周とします。2回のアタックともに、先行する#116 W.S.ENGINEERING S2000 との間隔が広く、スリップを上手く使えませんでしたが、大きなミスなくまとめ、クラス8 位で予選を終えました。

 A/Bドライバー予選のベストタイム合算により決定される総合結果は10 位となりました。

 決勝グリッドは、第1レースがBドライバー予選結果、第2レースがA ドライバー予選結果、第3レースがA/B 合算タイムの順位で決まるため、それぞれ8番手、9番手、10番手からのスタートとなりました。

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9 月21日 決勝第1レース

 今回の決勝は、通常の耐久とは異なり、40分間のスプリントレースを3レース行ない、各レースでのドライバー交代、タイヤ交換義務はありません。午前中の予選後、WTCCの練習走行とピットウォークを挟み、14:10より行なわれた決勝第1レースには、鈴木選手が出走することになりました。

 8番手からのスタートした鈴木選手でしたが、1コーナーで4速が抜けてしまい、#333 オートバックスFN2と#58 ウィンマックスDC5 に先行を許してしまいます。その後は前方の集団に喰らいついていくものの、4速に入りづらい症状に苦しみ、ペースは鈍ります。

 そして5周目に入ったところで異変が発生。白煙を上げた#73 mountainインテグラは、スプーンでマシンをストップさせ、そのままリタイヤとなってしまいました。

 レース後、マシンを回収して調べたところ、ヘッドカバーにクラックが入り、そこからオイルが漏れていました。幸いエンジン本体にはダメージはありませんでしたが、明日の決勝に向けてマシンを修理することとなりました。

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9月22日 決勝第2レース

 メカニック達の迅速な作業のお陰でマシンは無事修復され、日曜朝のフリー走行で問題が無いことを確認できた為、決勝第2レースは、森選手が出走することとなりました。

 9番手からスタートした森選手でしたが、1コーナーで#49 ADFSアバルトと#13 ENDLESS 86 にかわされ、1周目の最終コーナーでは#95 リジカラS2000にもかわされてしまいます。

 マシンのハンドリングが芳しくなく、ペース上がらない様子です。6周目のS字コーナーで#18 浅野自動車86にかわされポジションダウン。11周目の130Rでは、ドライビングスルーペナルティを受け、後退していた#116 W.S.ENGINEERING S2000にもかわされてしまいます。レース終盤は、U/S強くギヤも渋い状態の中、森選手は懸命にドライブを続け、12位でゴールを果しました。

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9 月22 日 決勝第3 レース

 ピットウォークを挟み、12:35から行なわれた決勝第3レースには、山崎選手が出走。

 10番手スタートでしたが、 コーナーで#333 オートバックスFN をパスし9番手に浮上します。その勢いで前方#13 ENDLESS 86 もヘアピン立ち上がりで捕らえますが、その後 のスプーン入口で3速に入らず、再び#13 ENDLESS 86 にかわされます。しかし、ストレ ートスピードに勝る#73 mountain インテグラは、西ストレートで再び#13 ENDLESS 86 をパスすることに成功、8番手にポジションをアップします。

 約1秒前方の#93 SKR S2000に徐々に差を広げられていくなか、後方からはペースに勝る#95 リジカラS2000が迫ってきており、3周目のダンロップコーナーでポジションを明け渡してしまいます。

 その後レースは膠着状態となり、9番手を走行していた#73 mountain インテグラでしたが、16周目のダンロップコーナーで#13 ENDLESS 86 に三度かわされた直後、デグナーの進入でミッションがブローアップ。残りは1周半、山崎選手は5速ホールドのまま懸命にドライブを続け、なんとか入賞圏内である10位を守りきり、ゴールを果しました。

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レース後のコメント
鈴木選手コメント
 私にとってはS耐3年目という節目のシーズンであり、これまで以上に結果にこだわって挑んで参りましたが、歯車が噛み合わないレースが続き、今回の鈴鹿も力を発揮する間もなく、あっという間にレースが終わり、悔しい気持ちでいっぱいです。しかし今シーズンを振り返ってみると、チームメイトに経験豊富な山崎選手を新たに迎え、確実にチームのポテンシャルはアップしていましたし、山崎選手の経験から自分も格段に成長一できたシーズンでもありました。最終的に結果に結びつけることはできませんでしたが、1年間参戦できたのも、西岡可鍛工業様、VBOXJAPAN様、岩谷産業様、モノコレ様を始め、協賛頂きました全て企業様、チームエーワンの皆様、そして共に戦ってくださった山崎選手、森選手、中村選手のお陰であり大変感謝しております。この場をお借りして皆様には御礼申し上げます。
山崎選手コメント
 全てが噛み合わないレースでした。残念の一言に尽きます。良くなる兆しが見えかけていただけに、受け入れがたい結果となりました。今シーズンは、準備が整わないまま開幕を迎え、結果マシンのセットアップを煮詰められないままシーズンが終わってしまいました。#73 は慢性的な資金不足で、テストも出来ないような状況の中、鈴鹿ラウンドまで参戦できたのは、一重にチームのお陰です。本当にありがとうございました。悔しい気持ち、感謝の気持ち、色々な想いがあります。来シーズン参戦するならば、この経験を踏まえ、しっかりと準備をして挑みたいと思います。
大河原監督のコメント
 ホームコースである鈴鹿で最高の結果を期待しましたが、結果には結びつけることができず、残念の一言です。今シーズンはなかなか持てるポテンシャルを発揮できず、厳しい内容となりましたが、大きな事故もなく、シーズンを終えられたことには安堵しています。またシーズンを通して、変わらずご支援頂きました関係者の皆様に感謝致します。今後とも、チームエーワンを宜しくお願い致します。ありがとうございました。
A-ONE Press Release


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