JAF Grand Prix

LEG:富士スプリントカップ レジェンドカップ決勝 右京優勝!

 11月24日、JAFグランプリ富士スプリントカップ恒例のサポートレース「レジェンドカップ」が行われた。往年の名ドライバーが顔を揃え、現役ドライバーとのペアで戦うレースは、元F1ドライバー片山右京と鈴木亜久里がワンツーフィニッシュ。スタンドに詰めかけた多くの観客を沸かせた。

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 高橋国光、鮒子田寛、桑島正美、黒澤元治、長谷見昌弘、星野一義、関谷正徳、中嶋悟、鈴木亜久里、片山右京……名前を挙げきれないほど、かつて日本の、そして世界の舞台で戦った名ドライバーが顔を揃えた。

 使用マシンは今話題の姉妹車スポーツカー、トヨタ86とスバルBRZ。レース形式は、今年行われたワンメイクレースの車両と現役ドライバーが、レジェンドドライバーと組んで戦うというもの。

 10周を2人で交替して走るという普段では考えられないシステムだが、決して“お遊び”ではないことはレジェンドドライバーの予選タイムを見れば明白だ。トップ3の#82片山右京、#11黒澤琢弥、#85影山正彦は2分7秒台、、#34土屋圭市、#557鈴木亜久里、#773関谷正徳、#7高橋国光、#101中嶋悟と4~8位までも2分8秒台と、現役ドライバーのなかに入ってもトップグループで十分戦えるタイムを叩き出しているのだ。

 とはいえ、楽しいレースであることは間違いない。決勝のグリッドを決めるにあたっては、#7高橋国光組、#82片山右京組、#96岡田秀樹組に対して「ありえない最高速を叩き出したため、グリッド降格とした!!!」と公式結果に記され、3台は最後列からスタートすることになった。

 決勝は、危険回避のため(?)まず現役のワンメイクレースドライバーがスタートを務め、その後レジェンドに交替するというルールとなった。

 スタートで大きくジャンプアップしたのは#82片山右京の相棒、現役GTドライバーの谷口信輝。ワンメイクドライバーとは言い難い格の違いを見せ、21番グリッドから1周目には一気に7位まで順位を上げた。

 その後も#82谷口は順調に順位を上げ、2周目5位、3周目3位、4周目にはトップに立つと5周目にピットイン。片山右京に後半を託した。

 3番、4番グリッドからスタートしたオートバックスカラーの#34土屋圭市組、#557鈴木亜久里組も相方のドライバーが順位を上げ、4周目に土屋、亜久里に仲良くバトンタッチ。その後は、トップ#82片山右京組を追う展開となった。

 トップ争いは、逃げる#82片山、追う#557亜久里となり、奇しくも元F1ドライバーの戦いとなった。#82片山は「谷口選手のおかげでプレッシャーが大きくなった」とはいえ、その後も安定した走りで快走。#557亜久里に3.5秒の差を保ってチェッカーを受け、久しぶりのレース、久しぶりの優勝に満面の笑みを見せた。

 もう一人のF1経験者#101中嶋悟も、息子一貴からステアリングを引き継ぎ、5位でフィニッシュ。まだまだ腕が衰えていないことを証明した。

 レース中も「ジャンプスタート星野選手に対して父からの訓戒処分」、「ジャンプスタート腕立て伏せ30回」、「右京さんドーナツターンは禁止ですが、冠スポンサーのためセーフ」など、服部尚貴競技長からシャレの効いたペナルティが出され、楽しいレースは幕を閉じた。

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Keiichiro TAKESHITA
Yoshinori OHNISHI


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