山野哲也を迎え、新たなチャレンジに
SUBARUインプレッサでSUPER GTに参戦中のクスコレーシングは、2日、富士スピードウェイにおいて、07年SUPER GTへの参戦体制を発表した。参戦車両である「クスコDUNLOPスバルインプレッサ」は06年モデルをベースに改良を加え、タイヤブランドはダンロップに変更、ドライバーには昨年までGT300クラスで3年連続チャンピオンを獲得した山野哲也を迎え、さらにスタッフも強化。新体制でSUPER GTシリーズ年間ランキングの上位入賞を目指す。
07年モデルの改良点は、まず空力では低ドラッグと効果的なダウンフォースを得るために、リヤフェンダー形状の変更、フロント下面形状の最適化などを盛り込んだ。タイヤはAWD用タイヤ開発に興味を示したダンロップタイヤに変更し、前後のサイズを同じにした。エンジンではSTIが技術支援するWRCエンジンをベースに、中低速トルクを向上させ、ドライバビリティの見直しを行う。足回りでは前後サスペンションジオメトリーの最適化を行い、駆動系ではフロント、センター、リヤの各機械式デフの組み合わせの最適化を行っている。
山野と組むドライバーに関しては現在最終調整を行っており、山野と並ぶような強力なコンビにするのか、若手ドライバーを起用して同時に成長していくのか、2月中旬までには決定したいとしている。またスタッフは荻久保寛チーフエンジニアがテクニカルディレクターに就任し、新たにエンジニアを迎え、若いメカニックを加入させるなど、全面的にチーム体制を強化している。
■大溝敏夫監督
「GTには、97年SUGOでデビューして今年が11年目。昨年は10年目ということでインプレッサのAWD化という新しいことにチャレンジしましたが、今年は次のステージに上ろうと、トップレベルで技術を磨き戦いながらチャレンジしていきたいと思いました。経験豊かな山野 選手を迎え、進歩していく喜びを感じたいです。新たな長期展望の第1歩だと思っています」
■山野哲也
「大溝監督にはどうしても山野が必要だと言ってもらえました。一番心に響いたのは、『フェラーリのシューマッハーのように、クスコも山野を迎えて強くなりたい』と言われたこと。そこまでチームを変えようとしているので、その場所にいたいと思いました。GT唯一の AWD車両なのですが、GT300をリードできるパフォーマンスがあるという可能性に賭けたいし、やりがいを感じています。開幕が楽しみで仕方ないです」
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Text: スバルテクニカインターナショナル株式会社