全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.4/7

ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
'95全日本GT選手権                                   Rd.4 FUJI SPEEDWAY
GTインサイド・レポート            No.  13        1995/ 8/ 13 FMOTOR4版
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62.*7 RE雨宮 SuperG RX7
 フリー走行でピットインするたびにタイヤ交換/ドライバー交代の練習をしてい
たRE雨宮レーシング。メカニックたちは昨晩も遅くまでピットに残ってタイヤ交
換の練習を繰り返していたそうだ。「この気候だとタイヤ交換をすることになるで
しょうし、GT2クラスの上位勢はタイム差がないから少しでも差を付けようとみ
んな必死なんですよ。まして、ウチのクルマは5穴のホイールだからね。ドライ
バーとしては2人で確実に走って、みんなの期待に応えたいですね」と松本晴彦。
63.#4 福山英朗
「今日になってから急に速くなるわけではないよ。でもうちのマシンはストレート
が速いからレースでは有利になると思います。でも周回遅れにたよって走るような
他力本願の走りは出来ないから。燃費も少し良いから後半マシンが軽くなって追い
上げることが出来ると思うよ」
64.#88レインXタムラ ディアブロ
 上位を狙える位置まで開発が進んできた寺井エンジニアリングのディアブロは、
昨日の午後の予選でデフのオイルブリーザーのオイルの出口のパーツが脱落してし
まい、徹夜でメカニックがパーツを製作した。「スーパーカーパレードに出ている
ディアブロはスペアパーツのつもりだったんですけど、どうしてもパレードに出
るっていうので、新しいのをつくったんです」と寺井監督代行。
65.#35 タイサン スターカードGT2
 マッチの走行中にA.リードがメカニックの持っていたトランシーバーを“貸し
てくれ”と取り上げ、「(ボクは)センセイだ」とテレビモニターを見ながらマッ
チにドライビングを指示。「そこはイン、アウト、そうだ。」という具合に“アン
ソニー・リード‘ライブ’レーシングスクール”を開校。その途端、マッチのタイ
ムはそれまでのラップは36~37秒台から一気に1分35秒台に跳ね上がった。近藤に
よれば、今朝までに走った距離は約30ラップだという。F3000を含めれば水曜日か
ら200ラップ近く走っているという。それでもポルシェのドライビングは「難しい
よ」とのこと。
66.#99 道上龍
「N1のシビックは昨年から走らせていますが、GTカーは初めてです。ポルシェ
だと聞いて、最初は上手く走らせることができるか少し不安がありました。けれど
乗ってみたら意外に乗りやすいんで驚きました。このクルマは昨年マルティニ選手
が乗っていたクルマで、足回りが結構堅めに仕上げられていて、僕には合ってるみ
たいですね。ただ、このクルマはNAエンジンなんでターボ勢にはちょっと差を付
けられてしまいます。けれど、上位陣を脅かす走りをしたいでんす。体力ですか?
大丈夫、自信ありますよ。いつ、どんな話が来てもいいようにいつも身体を鍛えて
ますから。それに僕にとってこのクルマのシートは、大きなチャンスですから絶対
活かしたい。目標は、めざせトップ10です。1コーナーの脱出とかすごく跳ねてい
ます。でもまだどうこう言えるレベルまで自分が行ってないですから、左ハンドル
のクルマも初めてだったんです。でも右側シフトはフォーミュラで慣れていますか
ら」
67.#40  タイサンスターカードF40 O.ララウリのFUJI攻略法
 コースレコードでGTC第4戦FUJIのポールポジションを獲得したオスカー
・ララウリに富士の攻略法をたずねてみた。「このサーキットをフェラーリF40で
速く走るために重要なのはブレーキングとコーナー脱出時の加速。このサーキット
はコーナーの数が少ないのでコーナリングスピード自体はそれほど重要ではない。
いかにブレーキングを遅らせて奥まで行くか、そして出口で一気に加速する。これ
が好タイムをマークするカギだ」
ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
'95全日本GT選手権                                   Rd.4 FUJI SPEEDWAY
GTインサイド・レポート            No.  14        1995/ 8/ 13 FMOTOR4版
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68.#39 栗谷チーフエンジニア
「レースでは序盤の5周6周は1分33秒前半、もしかしたらもっと速いペースにな
るかもしれません。でもフェラーリは速いね。コーナーではそんな速くは見えない
けれど、どこでも速いようだから。今気温が上がってきているれど、暑さは大丈夫
だと思います。うちもそろそろ行かないとね」
69.トヨタ自動車 橋本主査
「予選では33秒台が10台以上もいて混戦に見えるけれど、フリー走行のタイムを見
ても、1、2位がタイサンのフェラーリとポルシェ、次がスープラ4台、その次に
やっとスカイラインでしょ。これではいけないよ。GTはいろんなクルマが互角に
闘っていることが最大の見所なんだから、こんな車種別のリザルトはあってはいけ
ません」
70.TRD 鳩谷和春エンジニア
「今来年のスープラをレギュレーションの動きを見ながら考えています。3SGは
生産タイプになりますが、ツインターボはやらないことになりそうです。他の方法
でトルクとレスポンスを稼ぐことを考えています。まだレギュレーションが流動的
なので、どんなマシンになるかはまだ発表することは出来ません」
71.#18 大矢マネージャー
「去年とはタイヤが替わったこともあって、ずいぶんジオメトリーを変えていま
す。今年のヨコハマタイヤは、やっぱり土屋さんが開発しているタイヤって感じで
すね。仙台までに90%はつかめたと言って良いでしょう。今回は100%と行きたい
ですね。RX7はミッションがないですから、IMSAで使っている汎用のレース
ミッションに、自分達で削って造ったベルハウジングを組み合わせているんです。
ですからベンツやフェラーリといったマシンでパーツが無いから出れないと言って
いる人達と条件は同じなんです。来年はニューマシンにする予定です。GT1クラ
スをやるとしてもターボはやりません。リスクが大きいです」
72.*12 EIMEI AUTOミラージュ
 GTCで初のFFマシンとして登場したミラージュは、かつてのJSSマシンを
ベースとして開発されている。月曜日にシェイクダウンを行ったばかりであるため
まだ悩みも多いようだ。オーナーの永井明は「タイヤもブリヂストンのバイアスし
か合うのがなくて難しいんです。来年はFTOかエクリプスになると思います。エ
ンジンは4気筒を使いたいのでFTOは難しいかもしれません。エクリプスはス
トックで4気筒ですから、そっちになると思います。SUGOかMINEのどちら
かには参加する予定です」
73. *22橋本車体INTECスカイライン
 今シーズンは今回が初登場となる。クルマが三日前にできあがったばかりで、予
選が実質的なシェイクダウン。クルマはR32スカイラインGTRを2WD化し、R
B26ターボ・エンジンにGT2クラス用のリストリクターを装着したもの。当初、
NISMOから取り寄せた大径のタービンをテストしたが、リストリクターとの相性が
悪く、結局ノーマルのタービンに戻したという。それでもパワー的には「とても言
えるようなレベルじゃない」程度しか出ていないとのことだ。予選でもセッティン
グに終始し、周回数をこなせなかった。足りないパワーを少しでも補うために、次
の菅生からはリストリクター径の大きいGT1クラスにスイッチすることを考えて
いるということだ。
GTアソシエイション事務局
                       インサイドレポート担当
                       古屋 知幸 = MGG01235=


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