全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.4/4

ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
'95全日本GT選手権                                   Rd.4 FUJI SPEEDWAY
GTインサイド・レポート            No.  7        1995/ 8/ 12 FMOTOR4版
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25.#38 E.コマス
「タイムはまだ伸びるよ。トラフィックに巻き込まれてクリアラップは1ラップも
無かったんだ。あのタイムはそういう状況の中で出したタイムだよ。でもタイムよ
りクルマのバランスが良くなった。それが確認出来たことが大きい。満足している
よ。午後はポールを狙ってみるけどね...」
26.#36 関谷正徳
「40台も一緒に走っているからコースが混んでいてアッチコッチでひっかかってい
るんです。でもひっかかってなくても31秒台なんて無理だよ。あとコンマ何秒と
いったところが精いっぱいだよ。決勝レースでは、今日みたいな条件だったら1分
34秒台の闘いとなるだろうね」
27.#34 松田秀士
「タイヤをブリヂストンに換えてからそんなに走ってないので、まだ完全には決
まってきていないんです。でもなかなか良いよ。ライバル? 33秒台が10台以上い
るからどれが勝ってもおかしくないよね。どれが速いかはまだ判らないよね。オス
カーはちょっと別格だけどね。ルマンGT2規定のアンダーボデイは最高速が少し
速くなっているとは思うけど、その分重くなっているしね。5月の富士スピード
ウェイで優勝した時には、タイヤが辛かったんです。今回は、1分34秒台で走れる
タイヤに優しいセッティングを目指しています。それが優勝への最短コースだと思
います」
28.ポルシェ911軍団の分類について
 今回からGT2クラスの*31カレラRSクラブスポーツが登場し、GTCに出場
するポルシェがバラエティに富んできた。その区別について混乱している向きもあ
るようなので、ここで整理してみた。
 まず、一般に市販されているロードカーとして、カレラ2、カレラ4、ターボの
3種類あることを抑えておいてほしい。各地のサーキットで活躍しているレーシン
グバージョンは基本的にこれらをベースにしたものである。
 GT1クラスに出場しているのがGT2。GT1クラスなのにGT2という車名
なのはル・マンでGT2クラスに分類されるためである。エンジンは普通の911ター
ボと基本的に同じだが、駆動方式は911ターボが4WDなのに対して2WDとなっ
ている。このGT2は、さらにADAC仕様、ル・マン(LM)仕様、LM触媒付
仕様、そして日本向けのJAF仕様の4種類に分類される。これらは基本的には
同一だが、それぞれのレギュレーションに合わせたモディファイが施されている。
このクルマの外観上の特徴は、ビス止めのオーバーフェンダーが備わることと、エ
アインテーク付きのリアウィングを装備していることである。また、小数ながらこ
のGT2のロードバージョンというのも市販されており、今回池沢さとしが乗って
きている。
 そして、ふつうのカレラ2のハイパフォーマンスバージョンというべきクルマが
カレラRSだ。エンジンはNAで、ノーマルとは異なるリアウィングが装備されて
いる。このカレラRSのライトウェイトバージョンがカレラRSクラブスポーツで
ある。インテリアを簡略化し、アンダーコートをはがすなどの軽量化が施されてい
る。またリアウィングもGT2のものに似た(正確にはインテークの形状などが異
なっている)に変更されている。外観上はオーバーフェンダーがないことでGT2
と区別できる。*31のクルマはこれで、*70も今回は間に合わなかったもののこの
クルマへの変更を表明しており、今後GT2クラスで台数を増やしていくものと思
われる。
 ここまでの各車は工場でライン生産されているが、ヴァイザッハのレース部門で
造られているのがカレラRSクラブスポーツをベースにしたスーパーカップ仕様の
クルマである。スーパーカップは従来964ボディのクルマで行われていたポルシェ・
カレラカップに替わるワンメイクレースで、基本的にはそのエントラント向けにし
か生産されないため台数はごく少ない。
ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
'95全日本GT選手権                                   Rd.4 FUJI SPEEDWAY
GTインサイド・レポート            No.  8        1995/ 8/ 12 FMOTOR4版
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29.#30監督 坂田智和
「午後走らなかったのは、午前中にタイヤを使ってしまったからです。午前中にそ
こそこのタイムが出ていたので走らないつもりだったんですが、気温が下がってき
たので一応走っただけなんです。レースは、スタートは山田洋二で行き後半追い上
げます。チーム全体でポテンシャルが上がっているので、来年が勝負と考えていま
す」
30.#2 都平健二
「完成が遅れたので、サーキット入りが遅れてしまってすいません。やっと走った
という状態なので、何とも言えません。空燃比もめちゃくちゃですし、アライメン
トも取ってませんからハンドリングもダメです。夜きちんと整備して、明日の朝き
ちんとセッティングを行います。ボデイデザインはワイズスポーツ、ミッションは
グループA用を使っています。車重は1310kgくらいにおさまっています。明日走っ
てからいろいろ行いたいと思います」
31.*7 RE雨宮SuperG RX7
「1回目の予選では38秒台をねらったが、遅いクルマにひっかかってタイヤをロッ
クさせてしまった。2回目は38秒台の真ん中を目標にしたが、新品タイヤを使い
きってしまったのと、エンジン回転がトップエンドで300rpmほど違ったのでタイム
がもうひとつ伸びなかった。決勝は40秒台でコンスタントに走れると思う。ふたり
のドライバーにタイム差があまりないので、その点は他のチームより有利だと思
う」(松本晴彦)
「とりあえずトップがとれてよかった。M3は最後に止まってしまったから悔し
がってるだろうな。これからミッションを換える予定」(雨宮監督)
32.*72 木下隆之
「最後に一発をねらってフレッシュタイヤで出たんだけど、スロットルケーブルが
外れてしまった。惰性でコントロールラインを通過して40秒台が出ていたから、あ
れさえなければトップを逆転できたんだけど・・・。あとちょっともってくれれば
なぁ・・・。残念です」
33.#19 小林且雄
「走行中、なんだかケツが出るな、出るなと思っていたらオレンジボール旗を出さ
れて、後ろを見たらリアウィングが折れていた。どこかにぶつかったわけではな
く、たぶん金属疲労かなにかでしょう。国さんのスリップを使ってベストタイムが
出たところだったので、あれがなければもう少しいけたかもしれない。まあ目標の
34秒台は出せたからよかった。午前中、タイムを出せなかったのはサージタンクが
割れてしまったためです」
34.#88レインXタムラ ディアブロ
 フェラーリF40と共に今日の予選で回りの注目を最も集めていたのは、TERAI
Engineeringのディアブロであった。昨日のフリープラクティスでもRウイングに
ガーニーフラップを付けてリアを抑えたらいきなり1分34秒台をコンスタントに出
すようになり、今日も午前中の予選では和田孝夫が1分33秒台目前までタイムを詰
めた。
35.#88和田孝夫
「ストレートの速さはそんなではないんです。ストレートエンドはさすがに速いん
ですが、最終コーナーはそんなではないですし、ブレーキも辛いですから。午前中
の最後にタイヤを水で冷やしてアタックしたんですけど、コース中で引っかかっ
ちゃったんです。1分33秒台は行けたでしょう。ヘアピンでも1コーナーでも辛い
んです。午後はタイヤを使っちゃったんであまり走れなかったんです。エンジンは
トルクがあるのでアクセルを踏んでからは速いんです。ワーワーという感じの時も
ポルシェよりも速いんですよ。リアが重くても重心も高いのでコーナーで安心して
踏んでいけないのが最大の欠点だったんですけど、そこそこのレベルになってきて
います。今はむしろフロントが辛いんです。ストロークさせるとフェンダーにあっ
たっちゃうんです。フェンダーの形を変えないとここいらへんはどうしようもない
です。まだ正式に参戦するか決まっていませんが、鈴鹿1000キロもこのマシンなら
そこそこいけると思います」
GTアソシエイション事務局
                       インサイドレポート担当
                       古屋 知幸 = MGG01235=


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