ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP 1995 PRESEASON SPECIAL Vol.1 '95 全日本GT選手権 プレシーズン Vol.1 GTインサイドレポート No.1 1995/01/20 FMOTOR4版 ------------------------------------------------------------------------------ '95GTインサイドレポート発行開始 今年もGTインサイドレポートが発行されます。今年はシーズン開幕前に今号のよ うなプレシーズン・スペシャルも2回から3回発行されます。 またGTインサイドレポートは、今年から東南アジア地区を中心とした海外にも発 信されることとなりました。 今号は、手直しされたNGTレギュレーションと大幅に増大することが予想される エントリー状況の特集です。 1.'95全日本GT選手権スケジュール Rd 開催日程 名称 距離 開催場所 ------------------------------------------------------------------------ 2月末~3月上旬 公開テスト 1 4月1~2日 '95全日本GT選手権第1戦 300km SUZUKA SUZUKA GT 300 2 5月3~4日 '95全日本GT選手権第2戦 250km FISCO 全日本 富士 GTレース大会 3 6月24~25日 '95全日本GT選手権第3戦 250km 仙台ハイランド ハイランド GT選手権レース 4 8月12~13日 '95全日本GT選手権第4戦 250km FISCO JAPAN SPECIAL GT-CUP 5 9月9~10日 '95全日本GT選手権第5戦 250km SUGO SUGO GT選手権レース 6 9月30~10月1日 '95全日本GT選手権第6戦 300km MINE グランドツーリングカー耐久レース *公開テストは、昨年のシーズン開幕直前に富士スピードウェイで行われたものと 同様のイベントです。日程/場所は近々発表されます。 2.'95NGTレギュレーションの意味 吸気制限によって出力をコントロールしているNGTでは、レギュレーションが作 られた当初は出力が同じであるならば、どんな大きさのエンジンを搭載していても車 重も同じに設定されていた。しかし、リストリクターで出力は同じにすることは出来 ても、トルクまで同じにすることは出来ないため、'94年はシーズン中にレギュレー ションを改訂することで対処した。これらの経験から'95年のNGTではエンジンの排 気量によって最低車重も細かく規定されることとなった。 '94年のNGTシリーズは多様なターボ・カーが登場して激しい闘いが繰り広げられ たが、参加が期待されたNAエンジンのマシンは圧倒的に小数派であり、ましては優 勝争いに絡む等ということはなかった。しかし、ターボ・マシンばかりが高性能では なくNAにも高性能の名車は世界中にたくさん存在している。そのため少しでもNA エンジンのマシンの参加を奨励するために、NAのマシンのリストリクターをNGT 2でも39mmに、NGT1ではスーパーGTとして有名なIMSA・GTSマシンと同 じ55mmという従来よりも大きなものに変更されている。 ●最低車重 ●リストリクター径(mm) : 自然吸気 : 過吸器付 自然吸気 : 過給器付 -------+----------------------+---------------- 数 1 : 2 : 1 : 2 排気量 :≦3500: 3500<: 4000<: ≦2000: 2000< -----------+-----+-----+---- : : ≦4000: : : GT1 : 55 : 39.0: 44 : 31 -------+------+-------+-------+-------+-------- -----+-----+-----+-----+---- GT1 :1100kg: 1150kg: 1200kg: 1100kg: 1200kg GT2 : 39 : 27.6: 37 : 26 -------+------+-------+-------+-------+-------- GT2 :1000kg: 1050kg: 1050kg: 1000kg: 1050kg *2バルブエンジンの場合は50kg減量、4WDの場合は40kg増量 また、ほとんど同じ性能であるルマンGT2クラスのマシンは、そのままNGT1 クラスで参加出来ることとなった。'95年のルマンGTレギュレーションは、一つの 車重と一つの出力が規定されているわけではなく、パワーウエイトレシオを同程度に 保つことで性能をコントロールしている。大きなリストリクターを選択して大出力を 得ようとすると重い車重を義務付けられ、逆に車重を軽くしたい場合は小さなリスト リクターが義務付けられる。 NAエンジンの場合はルマンGT2よりもNGT1の方が圧倒的に大きなリストリ クターであるため、明らかにNGT規定でマシンを作った方が有利であるが、ターボ カーの場合は様々な可能性が考えられる。NGT1規定の1200kgの車重で比較すると、 ルマンGT2規定のマシンの方がリストリクター径が大きく、大きな出力を期待出来 る反面、タイアは最大幅がルマンGT2は12インチまでであるため14インチまで使え るNGT1の方が有利である。そのためNGTよりも大幅に軽量化が可能なマシンに はルマンGT2規定が有利であるが、NGTやルマンGT1とは違ってルマンGT2 規定は改造範囲が狭いため、適用出来る車種は限られるだろう。 ● 4バルブ・ターボカーにおける最低車重と リストリクター(シングル)径(mm)の換算表 900kg : 950kg: 1000kg: 1050kg: 1100kg: 1150kg: 1200kg: 1250kg: 1300kg --------------+------+-------+-------+-------+-------+-------+-------+------- <2000: 41.5 : 42.6 : 43.7 : 44.7 : 45.8 : 46.9 : 48 : 49 : 50 --------------+------+-------+-------+-------+-------+-------+-------+------- <3000: 40.4 : 41.5 : 42.5 : 43.5 : 44.6 : 45.7 : 46.7 : 47.7 : 48.7 --------------+------+-------+-------+-------+-------+-------+-------+------- >3000: 39.4 : 40.4 : 41.4 : 42.4 : 43.4 : 44.4 : 45.4 : 46.4 : 47.4 注)詳しいことはJAF発行の車両規則書をご覧ください