全日本F3000選手権第4戦 鈴鹿 決勝 取材メモから トップ3のコメント 優勝 8マルコ・アピッチェラ 予選:3位 会心の勝利だったのか、「オ~ソーレ・ミィ~オォ」と歌いながらインタビュールー ムに登場したマルコ。終始静かだった美祢とは、まるで別人。もちろん、今日の陽 気なイタリア人が本来のマルコであるのは言うまでもない。 「良いスタートが切れた。最初の10周が勝負と思ったので、この時は全力で走った んだ。これで意外とロスとの差ができたので、後はタイヤを持たすようコントロー ルして走ったんだ。最後の16周くらいもロスが迫ってきたんで、結構頑張った。と にかく終始自分をコントロールすることを心がけたよ」 松本恵二監督も連勝に鼻たかだかで、 「思ったより速いペースで走るもんだから、最後はヒヤヒヤしていたよ。今日は マルコのウデの勝利だね」 マシン・デザイナーの奥(おく)さんは、 「マシンはできは非常にいいよ。このマシンとマルコならレースでも44秒台くらい は楽に出せたはず。でもそれじゃあ、タイヤが持たないからね」と余裕の笑顔。 佐々木マネージャー(元ミナルディのあの佐々木さんです)は、 「全く予定通り。本当はポールトゥフィニッシュの予定だったけどね。予選は、予 定外の要因で上手く行かなかっただけだから全く心配していなかった。スタートで 決めたときに、勝ったと思ったよ」と笑顔こぼれっぱなし。 ダンロップのエンジニアは、 「あの走りならタイヤは大丈夫だと思っていました。それにスタート前にちょっと した工夫をしましたからね」とこれまた会心の笑み。 2位 25ロス・チーバー 予選:2位 予選に続き、2位に止まったロスは、ややふてくされ気味。 「今日はマルコのレースだったよ。マルコはすばらしいドライバーだからねー」と 嫌みな目つき(あくまでもジョーク)でマルコをジロリ。 「まぁ、本当にマルコは速かった。フルタンクでのバランスが良くなくて、前半に ペースが上がらなかった。後半は良くなったけれど、追い上げるにはもう遅かった よ。この前半での差が無ければ、違った展開になったのにね」 スタート直前のスターティンググリッド上で、ロスはポールの服部に「タイヤは大 丈夫か? ポールは緊張するだろう」と語りかけたり、フォーメーションラップで も服部の後ろにピッタリと付けたり、真横でスタート練習するなど心理作戦(?) を展開。これは意識的だったのかという質問に、 「えー、そんなことあったの。知らないなー」(場内爆笑) 「きっとつまらないレース展開になると思ったから、フォーメーションで楽しんで もらおうと思ってね。でも、本当に抜いちゃったら、ペナルティだからね。気を使っ たよ」とおとぼけだった。 3位 24服部尚貴 予選:1位 インタビューでは服部スマイルで受け答えしていたが、悔しさが時折表情に現れて いた気がしたのは私だけか。 「3速に入っても(1コーナー直前)横に誰もいないし、スタートは上手く行った と思いましたよ。そしたら、バビューンと1コーナーで2台が横を抜けて行っちゃ った。あの二人にしてやられました。僕もこれからストリート(信号GPのこと?! 場内笑い)で鍛え直さなきゃね」 「ソフト目のタイヤだったので、今日の気温は困りました。前半は大丈夫だったけ ど、後半はしんどかった。でも何とか持ちました。でも、この位置で満足しいるわ けではないし、マシンも良くなってきたし、次はちゃんと勝たなきゃね」 まぁ、3者3様のとっても楽しい記者会見だった。 このコメントは、トップ3記者会見の会話を中心に、 チームリリースと古屋が拾った話を加え、再編したものです。 5月22日 鈴鹿サーキットにて 古屋 知幸 = MGG01235 =