91年12月2日 1991年全日本F3000選手権シリーズ第8戦(延期決勝レース) 無念のクラッシュでタイトル獲得を逃す このレースは、9月8日に予定されていた第8戦の延期決勝レースである。予 選は、・・9月7日に行われており、その予選順位によって、今回の決勝レースの スタートが切られる事になる。前回の鈴鹿で今季3勝目を挙げた25番ロス・チ ーバーは、シリーズ・・ポイントでトップの片山右京選手に7ポイント差と迫り、 このレースで優勝すれば、・・逆転チャンピオンの可能性が残されていた。 [11月30日:決勝]決勝日となる土曜日の朝にはウォーミングアップ走行が 行われ、ロス・チーバーは1分19秒327の14番手のタイムをマークする。 予選でのチーバーのスターティンググリッドは、セカンドローの4位と既に決ま っている。その前が、片山選手であり、ポールポジションは星野一義選手である。 毎回素晴らしいスタートダッシュを見せてきたチーバーは今回もスタート良く、 片山選手の先行は許したものの、2番手のポジションを確保し、背後にはポール ポジションからスタートの星野選手を従えていた。2周目に入り、1コーナーへ のブレーキング競争に入ったチーバーと星野選手だったが、チーバーはイン側を 抑え星野選手の行く手を遮り、2番手をキープしたかに見えた。しかし、コーナ リングに入ってから後続の星野選手のマシンがチーバーのマシンに接触し、2台 は共にスピン状態でコーナーアウト側のサンドトラップに飛び込んでしまった。 そして、レースを終える事になってしまったのである。この結果、片山選手のチ ャンピオンが自動的に決定した。 ドライバー&チーム監督コメント ●ドライバー/ロス・チーバー(Ross Cheever) 今回のレースは、チャンピオン争いがかかってたので、とにかく優勝をするつ もりでスタートした。上手くスタートできたので、片山選手に先行を許したもの の2位をキープできたが、2ラップ目の1コーナーでイン側に入ってきた星野選 手が、縁石に乗り上げた感じでスライドを起こし、その後接触して2台ともコー スアウトしてしまった。残念な結果に終わったけど、今シーズンはやるだけやっ たので悔いはない。また来季に向けてガンバルよ! そして最期にスポンサー、チームのみんなに心より感謝している。 ●チーム監督/本間 勝久(Katsuhisa Honma) 今年前半は、レイナードから来たエンジニアを含めたチーム体制等の全てが初 めてだった事もあり、やや戸惑いを感じている間に時間が過ぎてしまいました。 でも・・後半は我々チームル・マン中心で独自の開発を折り込み、他のチームにも 追いつき好結果が残せたと思います。今回のレースは結果としてリタイアとなり、 チャンピオンは取れませんでしたが、やるだけやったので悔いの無いレースでし た。来シーズンも、今年と同じドライバー・スタッフ・マシンで戦える予定なの で、十分にチャンピオンを狙えると思う。とにかく今年やるだけやったので、新 たなファイトが湧いています。 レースデーター ●開催日/9月7日(予選) 11月30日(決勝) ●開催地/富士スピードウエイ(静岡県):1周4.470㎞ ●主催者/ビクトリーサークルクラブ(VICIC) ●観客数/決勝日:37,200人 ●天 候/決勝日:曇り一時晴 12℃ ----------------------------------- 提供 プロミス&レイナードレーシングチーム -----------------------------------