LEYTON HOUSE RACING TEAM PRESS INFORMATION F3000タイヤテスト 1990年8月20日~21日 鈴鹿サーキット 先週の富士のレースから1週間という短いインターバルのあと、鈴鹿サーキットで のタイヤテストが30度Cを越す暑さのなか、行われた。 レイトンハウス90B/MkIIは鈴鹿を走るのはこれが初めて。今回のテストには先の 富士のレースで投入した新型のディフューザーを持つアンダーフロアのほか、鈴鹿用 にアレンジされたリヤウイングをいくつか持ち込んだ。 関谷正徳はゆっくりとしたペースで周回を重ねていく。ニューシャシーをセットし ていくのは、今回が初めてという状況だったが、順調にセットは進み午前中の1分54 秒04というタイムも午後には1分52秒96というところまでベストタイムをアップさせ ており、大きな問題もなく1日目を終えた。 クリスチャン・ダナーも90Bで鈴鹿を走り込むのは初めてに近かったが、終始関谷 を上回るタイムで周回、午前中に1分53秒93、午後は予選タイヤで1分52秒06と大き くタイムアップし、この日の総合5位で初日を締めくくった。 2日目のテストも30度Cを越すなかで行われ、ドライバー、マシンにとって非常に 厳しいコンディションでのテストとなった。 関谷は新旧のリヤウイング、アンダーフロア、フロントウイングの比較を主な目的 として、このテストに臨んだ。 午前中、この厳しい天候の中、30周以上を消化し、レース用ミディアムコンパウン ドを履いて1分54秒12を出す。このタイムはレース用のタイヤを履いたものの中では 1、2番手のタイムで、セットアップの方向や対策用のニューパーツの狙いが的を射 ていることを示すものである。午後のせっしょんではノーズ下面からモノコック先端 にかけて、空力的なモディファイを行い、予選タイヤを使って1分51秒75を出す。こ の予選タイヤはやや硬めのコンパウンドで、絶対的な速さという点では、それに達し ないタイムではあった。 ダナーは同じ内容のメニューをこなし、その他エンジンカバーを含む空力のテスト も行った。タイムは午前中に27周をこなし、1分53秒62を出す。午後は予選タイヤで 1分51秒77とほぼ関谷と同じタイムをマークしている。 残念なことに午後のセッション終了間際に関谷がクラッシュ。テストの結果を全て 見出せなかったが、セッティングは順調に進んでおり、鈴鹿のレースに向け貴重なデー タを充分に残すことができた。 ●タイムデータ ドライバー 8/20 AM 8/20 PM 8/21 AM 8/21 PM --------------------------------------------------------------------- 1 星野一義 1:53.00 1:53.60 1:48.94* 1:52.83 2 片山右京 1:53.58 1:51.90 1:52.37 1:50.01* 3 和田孝夫 1:53.75 1:52.18 1:50.02* 1:53.08 4 V.バイドラー 1:53.38 1:50.61 1:52.62 1:50.21* 5 中子 修 1:53.79 1:53.17 1:51.46 1:50.78* 6 影山正彦 1:53.23 1:51.00* 1:53.73 1:52.61 7 高橋国光 1:53.72 1:52.38 1:52.74 1:51.00* 8 中谷明彦 1:53.27 1:53.35 1:56.29 1:51.30* 9 黒沢琢也 1:54.45 ------- 1:54.38 1:51.31 10 関谷正徳 1:54.04 1:52.96 1:54.12 1:51.75* 11 C.ダナー 1:53.93 1:52.06 1:53.62 1:51.77* 12 松田秀士 ------- 1:54.00 1:53.21 1:51.86* 13 鈴木利男 ------- 1:51.96* 1:53.46 1:54.16 14 佐藤浩二 1:55.68 1:52.35* 1:53.85 1:52.76 15 J.ハーバート 1:53.29 1:53.21 1:52.50* 1:53.22 16 茂木和男 1:54.39 1:52.60* 1:53.28 1:53.29 * = ベストタイム。 タイムはレイトンハウス計測による。 提供:レイトン・インターナショナル