●全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権第1戦 「インターナショナルSUZUKA 500kmレース」 4月19日(日)午後1時30分。明け方からの雨は小降りになったものの、コー スはまだウェット。一部にカットスリックを履いた車もいるが、ほとんどがレイ ンタイヤを装着。西の空は明るくなっており、雨がやむのも時間の問題。途中で タイヤ交換に変更するのは必至の状況だ。 1周のローリングの後、全車一斉にスタート。水しぶきを蹴たてて第1コーナ ーに突入したマシンの中で、寺田がドライブする#5レナウン・マツダと#61コ クヨ・ニッサンがスピン。コクヨ・ニッサンはすぐに再スタート。レナウン・マ ツダはグラベルにつかまるが、オフィシャルに押されてコースに復帰。半周以上 の遅れとなる。 この1周目、スタートで3位に上がっていた星野の#1カルソニック・ニッサ ンがスプーン立ち上がりでスピン。ガードレールにリアをヒットしてストップ。 これもオフィシャルに押されてコースに戻るが、リアカウル、ウィング、サスペ ンションを傷めており、そのままピットへ。サスペンションを交換する長い作業 となり、ここで19周を失うことになった。 コースがウェットの中、バイドラーの#27フロムエー・ニッサンが速い。1周 目に4位に上がっていたフロムエー・ニッサンは、3周目に#36エッソ・トヨタ を、4周目には#99トラスト・トヨタを、8周目にはトップの#24YHPニッサ ンを、いずれも逆バンクでインをついてパス。そのまま2位以下を大きく引き離 して逃げる。 しかし、20周目前後からは、コースもほぼドライになって、各車のタイムも2 分5秒前後まで上がる。このあたりから、各車、スリックタイヤに交換するため に、続々とピットイン。19周目、#24カルソニック・ニッサンがタイヤ交換のた めにピットイン。修理を意終えた#1カルソニック・ニッサンが、ドライバーは 星野のまま再スタート。リアウィングは寝かせられ、直線重視の構え。 濡れた路面でマージンを稼いだ#27フロムエー・ニッサンだが、他のマシンが タイヤ交換をすませる間に、さらにマージンを稼ぐ。しかし、セミウェットのタ イヤではタイムが上がらなくなり、ドライに替えた他のマシンがタイムを縮めて いく。このフロムエー・ニッサンは27周を走ったところでがピットイン。ドライ バーはバイドラーからマルティニに。タイヤも交換され、給油も満タンに。1分 34秒のピットストップで再スタート。 この間にトップに立ったのは#99トラスト・トヨタ。しかしこちらも給油が必 要。この間、すでに燃費のことも気にする必要がなくなった#1カルソニック・ ニッサンの星野一義は、他のマシンが1分58秒台で走行する中、1分54秒台から、 30周目(トップのマシンの周回)には1分52秒572を記録する燃える走りを見せ ている。 #99トラスト・トヨタも31周目には給油ストップ。すでにタイヤ交換はすませ ていたため、給油とドライバー交代のみ。90リッターを給油して再スタート。 これでほぼ全車が第1回目の給油を終了。 32周目現在の順位は以下の通り。 1 99 トラスト・トヨタ 1H08:10.973 2 24 YHPニッサン - 23.153 3 27 フロムエー・ニッサン - 1:14.160 4 36 エッソ・トヨタ - 1:19.819 5 61 コクヨ・ニッサン - 1:27.099 6 39 キッズ・トヨタ - 1 LAP 7 5 レナウン・マツダ - 1 LAP 8 230 トラインデント・マツダ767 - 5 LAPS 9 1 カルソニック・ニッサン - 17 LAPS タイヤ交換のために17、8周で早めに1回目のピットインをしたチームも多 く、このときに給油料が少ないと、後半の給油タイミングによって、レース展開 にも影響が出そうだ。 コースはすでに完全にドライとなっている。 なお、このレースがデビューレースとなったマツダMRX-01は、ルマン24 時間レースに照準を合わせた耐久仕様で、エンジン回転も1万800回転を上限と している。来週、イタリア、モンツァに登場する2号車は、スプリント仕様にな っているとのことだ。 すがやみつる(SDI00104)/鈴鹿